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京都和菓子歳時記-2017年9月-・きょうの『和菓子の玉手箱』

和菓子歳時記ー2017年12月ー

和菓子ライフデザイナー小倉夢桜-Yume-が
ご紹介する京都の素敵な和菓子の世界。
新たな京都を感じてみませんか。

ギャラリー

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2017年12月6日

菓銘『雪餅』
塩芳軒
京都市上京区黒門通中立売上ル飛騨殿町180
(075)441-0803
(ご購入の際はお問い合わせください。)
http://www.kyogashi.com/


京都の11月を彩ってきた紅葉(もみじ)をはじめとする木々たち。
木枯しに吹かれて落葉広葉樹は、冬木立へと姿を変えてきました。
明日は二十四節気では、『大雪(たいせつ)』となります。
平野部でも雪が舞い降りる頃です。
『雪月花』という言葉からも、日本人は月、花と共に雪をこよなく愛してきました。
もちろん、和菓子の世界でも雪にちなんだお菓子が大雪(たいせつ)を迎えるとともにお店に数多く並ぶように
なります。
雪輪や雪華(せっか)文様をあしらったものなど意匠も様々。
その中でも、寒い季節が旬となる薯蕷芋を使用したこちらのお菓子『雪餅』。
この時期になると一度は口にしておきたいお菓子です。
そぼろをまとった純白の意匠は、今にも溶けそうな雪の雰囲気が伝わってきます。
薯蕷芋らしい独特のねっとりとした食感。
そして、中の餡には、よく見かける黄身餡ではなく、なめらかな粒あんが使用されています。
食感の妙を楽しんでいただきたい、京都の12月には欠かせないお菓子です。


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2017年12月13日

菓銘『風花』
游月
京都市左京区山端壱町田町8-31
(075)711-1110
(ご購入の際はお問い合わせください。)


本日、12月13日は『事始め』。
お正月を迎える準備を始める日です。
『事始め』の日より、北野天満宮では、元旦の朝に祝膳の初茶として欠かすことのできない『大福梅』の授与が
はじまります。
いよいよ年の瀬が押し迫ってきたという気分になり、みなさんもどことなく気忙しい残りの半月を過ごす日々と
なるのではないでしょうか。
先週は二十四節気の大雪(たいせつ)となり一段と寒さが増してきた京都市内です。
京都の師走の風物詩『大根焚き』が千本釈迦堂や了徳寺、妙満寺などで行われました。
この時期に大根焚きを食べると中風にかからないといわれており、京都の冬を過ごすには欠かすことができない
年中行事の一つです。
大きなお鍋で焚かれた大根と油揚げを口に運び、心も身体も温まったみなさんの笑顔が溢れた境内でした。
大根焚きが行われた『妙満寺』は、『雪の庭』があることで有名な寺院です。
雪が降り積もった際に訪れ、雪の美しさを心ゆくまで感じて過ごすことができる庭園です。
今回は雪にちなんだ文様が入ったお菓子をご紹介させていただきます。
雪華(せっか)文様と呼ばれる、雪の結晶から生まれた文様があります。
みなさんも一度は目にされたことがあると思います。
その文様は江戸時代の後期に生まれました。
雪華文様の生みの親は、『雪の殿様』と呼ばれていた古河藩主・土井利位(どいとしつら)という人物です。
土井利位は、顕微鏡で様々な雪の結晶を観察して、雪華と名付た雪の結晶をスケッチした『雪華図説
(せっかずせつ)』という本にまとめました。
その当時、雪華図説に登場した文様が大流行したそうです。
江戸時代の人々にとっては、自然界に存在する不思議な文様と感じたことでしょう。
その雪華文様の焼印が入れられたお菓子です。
晴天に舞い散る雪を『風花(かざはな)』と表現しますが、その様子をばかしの色で表現しています。
雪の意匠でありながら、和菓子らしく、温もりを感じるお菓子です。


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2017年12月20日

菓銘『落ちば焚き』
長生堂
京都市左京区下鴨上川原町22-1
(075)712-0677
(ご購入の際はお問い合わせください。)


京都の冬の風物詩である、吉例顔見世興行や嵐山花灯路、大根炊きが終わり、いよいよ年越しへの準備に追われる
ことになります。
明日の21日には、東寺で『終い弘法』が開かれ、週明けの25日には北野天満宮で『終い天神』が開かれます。
年越し、新年の縁起物を買い求める人々で例年賑わいます。
今年は例年より寒い冬となっていますが、お身体に気をつけて年越しの準備に精を出してくださいね。
寒い日に、落ち葉を集めて火をつけて落ち葉焚きをした幼い頃の思い出がよみがえってきます。
落ち葉と共に焼いたホクホクのお芋さん。
私にとっては、懐かしい味となってしまいました。
今では防災上の理由から落ち葉焚きが少なくなってきました。
そんな懐かしい思い出がいっぱい詰まった落ち葉焚きをモチーフにしたお菓子です。
黄身しぐれ特有の割れが、見るからに美味しそう。
食欲をそそります。
寒い日に『落ちば焚き』。
暖かいお茶と一緒にいただいてみてはいかがでしょうか。


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2017年12月27日

菓銘『北山』
千本玉壽軒
京都市上京区千本通今出川上ル
(075)461-0796
(ご購入の際はお問い合わせください。)


今年も残すところ、あと僅かとなりました。
京都市内では、北野天満宮の終い天神が終わり、今年一年を振り返る時期となってきました。
今年は、昨年以上に多くの和菓子と和菓子職人さんに出会い、和菓子の魅力をより感じた一年でした。
日々、暮らしの中で目にする様々な風景が和菓子で表現されている素晴らしさをもっともっと多くの方に
知っていただきたい思いでいっぱいです。
年が明けると華やかなお菓子で賑わいます。
冬のどことなく寂しさを感じる情景のお菓子は一年の中で12月が中心となります。
今回は京都北部の北山の情景を感じるお菓子をご紹介します。
京都府の木である『北山杉』。
空に向かって真っすぐに伸び並ぶ風景は京都を代表する景観の一つです。
その北山杉が雪化粧をした情景を表現しています。
凛として冷気の中に木の温もりを感じるお菓子です。
今年もありがとうございました。
素敵な年越しをお過ごしください。
来年も宜しくお願い致します。



profile

小倉 夢桜-Yume- (おぐら ゆめ)

京都在住。
和菓子ライフデザイナー/ライター/フォトグラファーとして、四季折々の京都を発信。
手のひらにのせた和菓子から小さな幸せを感じ、『手のひらの幸せ』をより多くの方に伝えたい!
その想いから2012年より、自身が立ち上げた【きょうの『和菓子の玉手箱』】。
こちらでは京都の素敵な和菓子たちの世界を毎日お届けしている。
立ち上げて以来、自身が食べた和菓子の数は数千個に及ぶ。
数々の和菓子を見て、食べて感じた経験を活かして、テレビ番組製作の監修をはじめ、執筆活動や講演など
京都の和菓子をより多くの方に身近に感じていただく活動を行っている。
現在は月刊京都(白川書院)で【月刊京都版・きょうの『和菓子の玉手箱』】を連載中。


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