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京都和菓子歳時記−2017年1月−・きょうの『和菓子の玉手箱』

和菓子歳時記ー2018年10月ー

和菓子ライフデザイナー小倉夢桜−Yume−が
ご紹介する京都の素敵な和菓子の世界。
新たな京都を感じてみませんか。

ギャラリー

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2018年10月3日

菓銘『豊穣』
千本玉壽軒
京都市上京区千本通今出川上ル
(075)461-0796
(ご購入の際はお問い合わせください。)


神無月となった京都市内は、朝晩の気温が一気に下がり肌寒いと感じるようになってきました。
これからは、日中も気温が一段と下がり、秋がさらに深まってくることでしょう。

今月は、五穀豊穣を喜び感謝する祭りが多くの神社で執り行われます。
その代表的なお祭りが北野天満宮の『ずいき祭』です。

芋の茎のことを意味する『芋茎(ずいき)』。
その芋茎で屋根を葺き、野菜で飾り付けた珍しい神輿『ずいき神輿』が10月1日から西ノ京の御旅所に飾られています。
そして、4日の午後からは御旅所を出発して西ノ京界隈を巡行する還幸祭が執り行われます。
特に今年は、異常気象が続き、農作物の収穫に例年以上に心から感謝するお祭となるのではないでしょうか。

この時期、和菓子屋では五穀豊穣にちなんだお菓子を見かけます。
和菓子の原材料として必要な五穀『米・豆・麦・粟(あわ)・黍(きび)』。
この五穀がなければ、今までこちらでご紹介してきたお菓子を作ることもできません。
和菓子屋にとっては、『五穀豊穣』というテーマのお菓子は何よりも大切なのではないでしょうか。

今回は数多くある『五穀豊穣』というテーマのお菓子の中から一つご紹介させていただきます。
黄金色に輝き稲穂が垂れた実りの秋。
この時期、京都郊外では見慣れた光景です。
稲穂が実ることに感謝することを忘れてはならないと教えてくれているような外郎製のお菓子です。


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2018年10月10日

菓銘『菊襲ね(きくがさね)』
長久堂
京都市北区上賀茂畔勝町97-3
(075)712-4405
(ご購入の際はお問い合わせください)


今秋は台風の到来が続き、さわやかな秋晴れがとても貴重に感じます。
気がつけば、金木犀の香りがどこからともなく漂う時期となってきました。
今週末の10月13日は、七十二候『菊花開(きくのはなひらく)』となります。

現在では、新暦で節句が行われるために9月のイメージがある菊ですが、実際にはこれから花開く時期です。
10月の中旬あたりから様々なところで菊花展がはじまります。
今年も鉢植えされた豪華な菊の花が並べられ、訪れる人々の目を楽しませてくれることでしょう。
今回は、菊にちなんだ意匠のお菓子をご紹介させていただきます。

桜と並び、日本の国花として親しまれてた『菊』。
菊は吉祥文様として好まれ、様々なところに用いられています。
特に日本の伝統的な衣装である『きもの』の柄としてよく見かけます。
その着物をイメージして作られた、こなしと外郎の裏打ちで菊の気品をそのまま感じるように仕上げられた
素敵なお菓子です。


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2018年10月17日

菓銘『月あかり』
茶寮・宝泉
京都市左京区下鴨西高木町25
(075)712-1270
(ご購入の際はお問い合わせください。)


神無月も半ばとなり藤袴が京都市内を彩っています。
古くから日本に存在している藤袴。
淡い藤色をおびたやわらかい独特な雰囲気の花は、和歌にも詠まれ古来より親しまれてきた
野草です。
近年では環境変化により、野生種は激減の一途をたどり、絶滅危惧種に選定されました。
京都では藤袴を守ろうとするプロジェクトが数年前より始まり、関係者のご尽力によって、
市内で身近に見かけることができるようになってきています。
この時期ならではの光景から京都の秋を感じていただければと思います。

今週末の10月21日は、『後の名月』と呼ばれる十三夜となります。
十五夜の『中秋の名月』は里芋を月にお供えすることから『芋名月』とも呼ばれています。
いっぽう、十三夜の『後の名月』は、栗や豆を月にお供えすることから『栗名月』や『豆名
月』とも呼ばれています。
十五夜は、中国より伝わってきたものですが、十三夜は日本だけの風習です。

十五夜と十三夜のいずれかの月だけを見ると『片月見(かたつきみ)』といい縁起が悪いとさ
れています。
京都市内では、残念ながら十五夜の月を見ることができませんでしたが、皆様のお住いの地
域ではいかがでしたでしょうか。

今回は月にちなんだお菓子をご紹介させていただきます。
秋澄む京都の夜空にぼんやりと浮かぶ月。
刻々と流されて変わりゆく、気まぐれな雲によって神々しさを感じる月光。
そのような情景を感じる外郎製のお菓子です。



profile

小倉 夢桜−Yume− (おぐら ゆめ)

京都在住。
和菓子ライフデザイナー/ライター/フォトグラファーとして、四季折々の京都を発信。
手のひらにのせた和菓子から小さな幸せを感じ、『手のひらの幸せ』をより多くの方に伝えたい!
その想いから2012年より、自身が立ち上げた【きょうの『和菓子の玉手箱』】。
こちらでは京都の素敵な和菓子たちの世界を毎日お届けしている。
立ち上げて以来、自身が食べた和菓子の数は数千個に及ぶ。
数々の和菓子を見て、食べて感じた経験を活かして、テレビ番組製作の監修をはじめ、執筆活動や講演など
京都の和菓子をより多くの方に身近に感じていただく活動を行っている。
現在は月刊京都(白川書院)で【月刊京都版・きょうの『和菓子の玉手箱』】を連載中。


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