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京都和菓子歳時記−2017年1月−・きょうの『和菓子の玉手箱』

和菓子歳時記ー2018年11月ー

和菓子ライフデザイナー小倉夢桜−Yume−が
ご紹介する京都の素敵な和菓子の世界。
新たな京都を感じてみませんか。

ギャラリー

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2018年11月7日

菓銘『五彩の葉』
長久堂
京都市北区上賀茂畔勝町97-3
(075)712-4405
(ご購入の際はお問い合わせください)


本日(11月7日)は暦の上では冬。
二十四節気・立冬となります。
真冬の寒さに備えて冬の準備を始める頃ですね。

霜月となり一段と朝晩の冷え込みが厳しくなり、布団が恋しい時期となりました。
この冷え込みで木々の色づきがぐっと早まったように感じます。
11月の京都は、本格的な紅葉シーズンを迎えて多くの観光客で賑わいます。
異常気象の影響もあり、近年では、綺麗に色づくことが少なくなったような印象を受けます。
果たして今年は、どのような紅葉の風景を見ることができることでしょう。

今回は、この時期の京都の木々たちにちなんだお菓子をご紹介します。
一足早く、真っ赤に色づいているハナミズキ。
そして、少しずつ黄金色に色づきはじめているイチョウ並木。
そしてケヤキやサクラなど。
この時期は様々な色が街中に溢れています。
表情豊かな木々たちの葉を表現したこなし製のお菓子です。

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2018年11月14日

菓銘『銀杏』
亀屋重久
京都市右京区谷口梅津間町
(075)461-7365
(ご購入の際はお問い合わせください。)


先週から穏やかな気候が続いた京都市内。
色づいた木々を見ながらのんびりと市内を散策された方もいらっしゃるのではないでしょうか。
初々しい新緑だたった木々たちが、それぞれの色の染まっている様子に時の流れを感じながら過ごすひと時。
今年起こった様々な出来事が走馬灯のように駆け巡ります。

木々たちの美しく色づいた光景が心を癒し、不幸な出来事は、懐かしい思い出へと変えてくれます。
自然美には、人の心を穏やかにする不思議な力があることに改めて気づかされる瞬間です。
皆さんも身近なところで自然美を見つけてみませんか。

今回は、イチョウをモチーフにしたお菓子をご紹介させていただきます。
京都の和菓子屋では、この時期イチョウの葉を模したお菓子が花を添えます。
その中でも代表的な意匠が外郎(ういろう)生地で餡を包んだこちらのお菓子。
イチョウの葉の特徴を優美な曲線で表現しています。
街路樹や公園など色づいたイチョウが太陽の光を浴びて、黄金色に輝く光景から自然美を存分に感じながら
召し上がってみてはいかがでしょうか。

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2018年11月21日

菓銘『お火焚き上用』
船屋秋月
京都市右京区宇多野福王子町13-3
(075)463-2624
(ご購入の際はお問い合わせください。)


京都市内で煙がもくもくと立ちのぼる光景を見かけるようになってきました。
京都の11月はお火焚きです。
寺社では御火焚祭が行われます。
呼び方は、寺社によって『火焚祭』や『御火焚祭』など様々ですが、地元住民からは
『お火焚き祭(おしたけさん)』と呼ばれています。
奉納された護摩木を火床に入れて秋の収穫、五穀豊穣に感謝をして焚き上げます。
ご神火の霊力により汚れや罪が祓われ、願い事が叶うともされています。

この『お火焚き祭』は、庶民の暮らしの中でも行われています。
特に『火』を使う商家では、大切な行事で無病息災や火除けを祈願します。
そのお火焚き祭の際には、お火焚き饅頭・柚子おこし・みかんの三品が供えられます。
しかしながら近年では、近代化に伴い昔ながらの商家が少なくなり、お火焚き祭を行う商家も減少しているのが
現実です。
そのような風習があることを知らなかった方は、ぜひこの機会にご興味を持ってみてはいかがでしょうか。

今回は、そのお火焚き饅頭をご紹介させていただきます。
火に包まれている如意宝珠を表す火焔宝珠(かえんほうじゅ)の焼印が押された白とピンクのお饅頭。

お火焚き饅頭では、一般的に小麦粉を使用しますが、こちらのお火焚き饅頭は薯蕷を使用したお菓子で京菓子
らしさを感じます。
あまり見かけることがない珍しいお火焚き饅頭です。
手で持った際のふわふわの感触。
そして、一口食べた瞬間に訪れるこの上ない幸せ。
間違いなく、みなさんが笑顔になることでしょう。
大変珍しいお火焚き饅頭で無病息災や火除けを祈願してみてはいかがでしょうか。

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2018年11月28日

菓銘『顔見世』
鍵甚良房
京都市東山区大和大路通四条下ル小松町140
(075)561-4180
(ご購入の際はお問い合わせください。)


この数日間の冷え込みで一気に色づいた木々たち。
建仁寺・三門前に植えられている紅葉(もみじ)もようやく色づき参拝者を魅了しています。

建仁寺へ向かう際に四条川端で目にする真新しい南座の外観。
耐震改修工事を終えて約2年9ヶ月ぶりに再開場となりました。
今年は例年とは違い、11月より吉例顔見世興行が行われています。

再開場に伴って先月末に盛大に行われたお練り。
京都で初めて行われるお練りには、歌舞伎俳優約70名が参加して、そこに舞妓さんが加わり、
とても京都らしい華やかな雰囲気となった光景は記憶に新しいところです。
11月の吉例顔見世興行が終わり、いよいよ12月の吉例顔見世興行が始まります。
それに先立って、先日の11月26日に南座前でまねき上げが行われました。
気温が冷え込んだ中で目にする『まねき』は、やはり見慣れた京都の師走の風物詩。
掲げられたまねきを見上げて今年も残すところあと1ヶ月だと京都に暮らす人々は感じます。

今回はその顔見世にちなんだ意匠のお菓子をご紹介させていただきます。
南座からほど近くで営むこちらのお店では、約30年ほど前より顔見世にちなんだ意匠のお菓子を販売
されているそうです。
歌舞伎をあまりご存じない方でも、一度は目にしたことがある『三升紋』。
市川團十郎をはじめとする成田屋の家紋として有名です。
初代・市川團十郎が初舞台の時にご贔屓から三つの桝を贈られたことに由来する家紋。
三升は『ますます繁盛(升升半升=ますますはんじょう)』をさらに上回って芝居小屋が大入りと
なるようにといった願いが込められています。
歌舞伎役者の着物の袖をこしあんと白あんのこなしで表現して三升紋を型押ししたお菓子です。
南座にお出かけの際に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。




profile

小倉 夢桜−Yume− (おぐら ゆめ)

京都在住。
和菓子ライフデザイナー/ライター/フォトグラファーとして、四季折々の京都を発信。
手のひらにのせた和菓子から小さな幸せを感じ、『手のひらの幸せ』をより多くの方に伝えたい!
その想いから2012年より、自身が立ち上げた【きょうの『和菓子の玉手箱』】。
こちらでは京都の素敵な和菓子たちの世界を毎日お届けしている。
立ち上げて以来、自身が食べた和菓子の数は数千個に及ぶ。
数々の和菓子を見て、食べて感じた経験を活かして、テレビ番組製作の監修をはじめ、執筆活動や講演など
京都の和菓子をより多くの方に身近に感じていただく活動を行っている。
現在は月刊京都(白川書院)で【月刊京都版・きょうの『和菓子の玉手箱』】を連載中。


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