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京都和菓子歳時記−2017年1月−・きょうの『和菓子の玉手箱』

和菓子歳時記ー2018年7月ー

和菓子ライフデザイナー小倉夢桜−Yume−が
ご紹介する京都の素敵な和菓子の世界。
新たな京都を感じてみませんか。

ギャラリー

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2017年7月4日

菓銘『鉾餅』
鍵甚良房
京都市東山区大和大路通四条下ル小松町140
(075)561-4180
(ご購入の際はお問い合わせください。)


7月に入り四条烏丸界隈から祇園八坂神社にかけての一帯では、祇園祭の雰囲気を色濃く感じられるように
なってきました。
祇園祭は山鉾巡行だけではなく、7月1日より始まり7月31日までの一ヶ月間にわたり様々な神事が執り
行われます。
八坂神社の御神紋であり、祇園祭の象徴として扱われる紋『左三つ巴』と『五瓜に唐花』を至るところで
見かけるこの時期。
そして、祇園囃子が「コンチキチン」と鳴り響きます。

一年を通じて囃子方(はやしかた)が行ってきた練習。
四条烏丸界隈で暮らしていると、その祇園囃子がどこからともなく聞こえてきます。
同じ祇園囃子でも、7月に聞こえてくる祇園囃子はやはり格別です。
蒸し暑い京都の夏には祇園囃子は欠かせません。

祇園祭が行われる界隈で営む和菓子店にも祇園祭にちなんだお菓子が並びはじめました。
今回は、そのお菓子の一つをご紹介させていただきます。
数多くある祇園祭にちなんだお菓子ですが、鉾にちなんだお菓子は私が知る限りでは意外にも数えるほどしか
ありません。

7月17日に行われる山鉾巡行・前祭で先頭をつとめる長刀鉾。
その長刀鉾の『あみ隠し』を模ったのが今回のお菓子です。
お菓子を立たせることにより立体的な意匠となっています。
10年ほど前より販売を始めたお菓子ですが、今ではこの時期の代表的なお菓子の一つとして多くの方が買い求めら
れます。
「仕上がりが美しくなるように、焼皮に焦げ目がつかないように焼いています。」と語るご主人。

もっちりとした焼皮は癖になる食感。
その焼皮でピンク色の白味噌餡を包んでいます。
白味噌餡が苦手な方はご安心ください。
近年、白味噌餡が苦手な方のために、つぶあん入りのお菓子の販売も始まりました。
こちらのお菓子を愛でながら、祇園囃子が鳴り響く中、勇壮に進む長刀鉾の姿を思い浮かべてみてはいかが
でしょうか。


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2017年7月11日

菓銘『鉾巡り』
千本玉壽軒
京都市上京区千本通今出川上ル
(075)461-0796
(ご購入の際はお問い合わせください。)


祇園祭・前祭の山鉾建てが始まった四条烏丸界隈。
釘を一切使用せず木と縄だけで大きな鉾を組み上げていきます。
昔より受け継がれてきた『縄がらみ』と呼ばれる伝統的な技法です。
明日からは、鉾の曳き初めが始まり、四条烏丸界隈は一気に活気づくことでしょう。

真っ赤に染まる西の空を背景に曳き初めを終えた鉾が立ち並ぶ四条烏丸。
その光景を楽しみにして一年を過ごしてきたと言っても過言ではありません。
再開発が進む京都市内。
街の風景が変わろうとも、古来より脈々と受け継がれてきた祇園祭に関わる人々の想いは変わることはありません。
きっと、勇壮な鉾の姿からその想いを感じることでしょう。

今回は祇園祭にちなんだお菓子をご紹介します。
日がくれて駒形提灯に灯が灯り、祇園囃子に誘われるように四条烏丸界隈を夕涼み。
鉾を巡りながら、貴重な文化財を身近に感じる贅沢なひと時。
鉾からは囃子方が演奏する祇園囃子が流れ、山では浴衣姿の子供たちが、ちまき売りのわらべ歌を元気よく
歌います。
駒形提灯がゆらめく夜。
美しい鉾の姿を表現した外郎製のお菓子です。


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2017年7月18日

菓銘『巡行』
長久堂
京都市北区上賀茂畔勝町97-3
(075)712-4405
(ご購入の際はお問い合わせください)


連日、記録的な暑さが続く京都市内。
そんな中、始まった祇園祭・前祭。
例年であれば、宵山期間中に夕立が降り、雷鳴がとどろく天候となるのですが、今年はどうも
様子が違います。
宵山期間中に一度も雨が降ることなく終えました。
「今年は、夕立が降りませんなぁ。いつもやったら、宵山に激しい雨が降って梅雨明けやのに。
早うに梅雨明けしてしもたから、どうも感覚が狂いますなぁ。」
京都で長年暮らす人々との会話の中にもそのような話題が出てきます。

そして昨日、夏空の下で行われました前祭の山鉾巡行。
今年も、多くの観光客が集まり沿道を埋め尽くしました。
鉾が方向転換する『辻回し』では、水をかけられた青竹の上を鉾が滑って動く度に沸く歓声。
きっと、今も昔も変わらない光景なのでしょう。
その後、夕刻よりはじまった神幸祭。
八坂神社から出てきた中御座、東御座、西御座の3基の神輿。
「ほいっと!ほいっと!」という掛け声と共に氏子地域を勇ましく進んでいきます。
四条御旅所に入り、鎮座された3基の神輿は7月24日まで祀られます。

今回は山鉾巡行にちなんだお菓子をご紹介させていただきます。
夏空の下、じりじりと照りつける陽射し。
そして、蝉しぐれが鳴り響く中、豪華な懸装品で彩られた山鉾がゆっくりと進んでいきます。
その様子を『きんとん』と『こなし』で表現したお菓子です。
こちらのお菓子のように後祭の山鉾巡行も青空の下で行われるといいですね。



profile

小倉 夢桜−Yume− (おぐら ゆめ)

京都在住。
和菓子ライフデザイナー/ライター/フォトグラファーとして、四季折々の京都を発信。
手のひらにのせた和菓子から小さな幸せを感じ、『手のひらの幸せ』をより多くの方に伝えたい!
その想いから2012年より、自身が立ち上げた【きょうの『和菓子の玉手箱』】。
こちらでは京都の素敵な和菓子たちの世界を毎日お届けしている。
立ち上げて以来、自身が食べた和菓子の数は数千個に及ぶ。
数々の和菓子を見て、食べて感じた経験を活かして、テレビ番組製作の監修をはじめ、執筆活動や講演など
京都の和菓子をより多くの方に身近に感じていただく活動を行っている。
現在は月刊京都(白川書院)で【月刊京都版・きょうの『和菓子の玉手箱』】を連載中。


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