本日のお菓子
2019
101

藤ばかま

神無月となった京都では、これから秋の深まりを次第に感じるようになることでしょう。
寺町通丸太町を下ルと西国観音霊場の第十九番札所である行願寺があります。
夏には鉢植えされた多くの蓮の花が咲くことで知られる寺院です。

これからの時期は、藤袴が見頃を迎えます。
秋の七草のひとつとして万葉集で詠まれている藤袴。
日本書紀に登場するほど古くから日本に存在している花です。
淡い藤色をおびた柔らかい独特な雰囲気の花が、そよぐ秋風に揺られる光景は、まるで印象派の絵画を見ているようです。
渡り蝶の『アサギマダラ』が海を超えて沖縄や台湾へ渡る途中に藤袴の花の蜜を求めて飛び交う様子もこの時期ならではです。

本日は、藤袴にちなんだ京都の和菓子をご紹介させていただきます。
藤袴をきんとんで見立てた和菓子です。
菓銘藤ばかま
店名亀屋良永
住所京都市中京区寺町御池下ル下本能寺前町504
電話(075)231-7850
2019
102

雁が音

本日は、日本の秋の情景を表現した京都の和菓子をご紹介させていただきます。
真っ赤に染まる西の空を背景に飛び交う雁の様子を表現した村雨製のお菓子です。
菓銘雁が音
店名松彌
住所京都市中京区新烏丸通二条上ル橘柳町161-2
電話(075)231-2743
2019
103

上用(松茸)

寺町三条を上ルと直ぐ右手に京都の特産品を取り扱うお店があります。
この時期になると、姿形が立派な松茸が店頭に所狭しと並びます。
その様子につい足を止めてしまう寺町通を行き交う人々。
毎年の見慣れた光景です。
本日は、松茸を模った京都の和菓子をご紹介させていただきます。
菓銘上用(松茸)
店名小松屋
住所京都市中京区寺町御池下ル下本能寺前町514
電話(075)231-7753
2019
104

光琳菊

本日は、菊をモチーフにした京都の和菓子をご紹介させていただきます。
この時期になると『光琳菊』と名づけられた和菓子を見かけるようになります。
尾形光琳によって創り出された『光琳菊』と呼ばれる菊の文様は多くの方が知るところだと思います。。
光琳菊と名づけられた和菓子は、一般的にはその菊の文様をモチーフにします。
薯蕷饅頭の中ほどをくぼませて菊の花とし、葉を織部(暗緑色)で表現した意匠が代表的なものです。
こちらのお菓子は、そのお菓子とは違った意匠。
外郎生地で菊を表現した伝統的な意匠です。
菓銘光琳菊
店名本家玉壽軒
住所京都市上京区今出川通大宮東入元伊佐町262
電話(075)441-0319
2019
105

山づと

本日は、収穫の季節にちなんだ京都の和菓子をご紹介させていただきます。
山にも野にも様々な大地からの恵みが実る時期です。
『山づと』とは『山からのお土産や贈り物』という意味です。
収穫した沢山の山の幸、野の幸を籠に入れた様子を表現した和菓子です。
蕎麦を使用したお饅頭の色合いが秋らしさをより際立たせてくれます。
菓銘山づと
店名游月
住所京都市左京区山端壱町田町8-31
電話(075)711-1110
2019
106

稔り

本日は、昔ながらの農具をモチーフにした京都の和菓子をご紹介させていただきます。
稔りの秋、鳥たちがたわわに稔った作物を目当てに集まります。
その鳥たちを追い払う為に設けられるのが鳴子です。
薯蕷饅頭で鳴子を模った和菓子です。
菓銘稔り
店名亀屋良永
住所京都市中京区寺町御池下ル下本能寺前町504
電話(075)231-7850
2019
107

貴船川

京都市内の避暑地として人気が高い貴船。
木々の緑が、これからは鮮やかに色づき、訪れる人々を魅了します。

本日は、貴船の季節の移ろいを感じる京都の和菓子をご紹介させていただきます。
京都を代表する鴨川の源流である貴船川。
錦玉を清らかな川の水、小豆を川底に見立てた和菓子です。
もみじの葉色から季節の移ろいを感じます。
菓銘貴船川
店名松彌
住所京都市中京区新烏丸通二条上ル橘柳町161-2
電話(075)231-2743
2019
108

山づと

本日は、今が旬の栗を模った京都の和菓子をご紹介させていただきます。
こなしで栗を模った後に寒天を塗って艶を出した和菓子です。
菓銘山づと
店名亀屋則克
住所京都市中京区堺町通三条上ル大阪材木町702
電話(075)221-3969
2019
109

菊の朝つゆ

旧暦の9月9日は『重陽の節句』。
平安時代には、宮中で『菊のきせ綿』と呼ばれる習わしが盛んに行われていました。
菊の花に真綿をかぶせて、朝露で湿ったその真綿で体を拭い穢れを祓います。
源氏物語の幻の巻においては、菊の着せ綿を見て最愛の人、亡き紫の上を偲び悲しい思いに沈んだ源氏の姿が描かれています。
また江戸後期の絵師・中島来章が描いた『五節句図』の中にも『菊のきせ綿』の様子が描かれています。
本日は、その中島来章が描いた『菊のきせ綿』をモチーフにした京都の和菓子をご紹介させていただきます。
赤い菊の花に白い真綿をかぶせて、さらにその上に小さな黄色い真綿をかぶせた様子を表現した、きんとん製のお菓子です。
菓銘菊の朝つゆ
店名游月
住所京都市左京区山端壱町田町8-31
電話(075)711-1110
2019
1010

淡路潟

虎屋京都ギャラリーでは、虎屋文化講演会と題して日本文化や歴史にまつわる講演会を不定期で行っておられます。
一ヶ月ほど前にも『竹内栖鳳(たけうちせいほう)の染織作品』が行われました。
竹内栖鳳は、言わずと知れた近代日本画の先駆者であり、京都画壇を代表する巨匠でした。
数々の輸出用の美術染織作品にも関わり、海外で高い評価を得ました。

本日のお菓子は、その虎屋文化講演会で提供されました和菓子をご紹介させていただきます。
明治33年に行われたパリ万国博覧会に出品された竹内栖鳳の監修による美術染織作品『波に千鳥図ビロード友禅壁掛』。
砂浜に打ち寄せる波。
多くの千鳥たちが海岸から列を成して上空へと舞い上がる情景を表現した作品です。
舞台女優サラ・ベルナールが購入して、会期中に持ち出したことでも話題となりました。
その作品にふさわしい和菓子です。

また、千鳥といえば、小倉百人一首の中には、
『淡路島かよふ千鳥の鳴く声に いく夜寝覚めぬ須磨の関守 (源兼昌)』と、
千鳥を詠んだ和歌があります。
蛇籠の文様に千鳥の焼印。
淡路島の海辺の様子が目に浮かびます。
菓銘淡路潟
店名とらや(京都一条店)
住所京都市上京区烏丸通一条角
電話(075)441-3111
2019
1011

栗むし羊羹

今宵は十三夜。
日本のお月見には、中秋の名月として親しまれている十五夜、そして十三夜を見る習慣があります。
十五夜は中国より伝わってきたものですが、十三夜は日本だけの風習です。
十三夜は、十五夜に比べてあまり話題になりませんが、今宵は空を見上げてくださいね。

お月見は十五夜と十三夜の両方の月を見なくてならず、いずれかの月しか見ることが出来なかった場合は『片見月』と言い縁起が悪いとされてきました。
『十五夜』は、芋の季節であることから『芋名月』と呼ばれていますが、『十三夜』はその時期の旬の農作物の名前から取って『豆名月』や『栗名月』と呼びます。

本日は、栗を存分に味わえる京都の和菓子をご紹介させていただきます。
慣れ親しんだ懐かしい味に出会えた気持ちにさせてくれる和菓子です。
菓銘栗むし羊羹
店名小松屋
住所京都市中京区寺町御池下ル下本能寺前町514
電話(075)231-7753
2019
1012

菊薫る

菊が花開く時期となってきました。
毎年恒例の献菊展が泉涌寺や西本願寺などで執り行われる時期です。
立派に誇らしく咲く菊の花に魅了され、つい花の近くまで顔を近づけて見入ってしまいます。

本日は、菊をモチーフにした京都の和菓子をご紹介させていただきます。
菊を外郎で模った和菓子です。
無駄を一切省いた意匠から和菓子の真髄が伝わります。
菓銘菊薫る
店名亀屋良永
住所京都市中京区寺町御池下ル下本能寺前町504
電話(075)231-7850
2019
1013

律の調べ

音の調子をあらわす律(りち)と呂。
中国では律を陽として、呂を陰としていましたが、日本ではその反対となります。
律を陰として、呂を陽としています。
季節の感じ方として呂の陽は春、律の陰は秋。

本日は、音の調子を表現した京都の和菓子をご紹介させていただきます。
花も虫も空も水も全てが秋の宴を詩いはじめます。
儚げに舞う蝶々を栗で、涼しき風の景色を軽羹と羊羹で表現した和菓子です。
菓銘律の調べ
店名游月
住所京都市左京区山端壱町田町8-31
電話(075)711-1110
2019
1014

山の幸

本日は、栗にちなんだ京都の和菓子をご紹介させていただきます。
『山の幸』と聞いて、栗好きであれば、まず思い浮かべるのが栗。
印象的な栗に引き寄せられてしまう、きんとん製の和菓子です。
菓銘山の幸
店名亀屋則克
住所京都市中京区堺町通三条上ル大阪材木町702
電話(075)221-3969
2019
1015

色なき風

古来より陰陽五行説により秋の色は白とされ、秋に吹く風は色のないものとされてきました。
『吹き来れば 身にもしみける 秋風を 色なきものと 思ひけるかな(紀友則)』

本日は、秋に吹く風を題材にした京都の和菓子をご紹介させていただきます。
秋の季語である『色なき風』。
秋といえば、菊。
三色の菊の花をあしらった焼皮製の和菓子です。
菓銘色なき風
店名笹屋伊織
住所京都市下京区七条通大宮西入花畑町86
電話(075)371-3333
2019
1016

茜空

秋はついつい空を見上げてしまいます。
青く澄んだ空。
刻々と変わりゆく雲。
そして夕焼けが茜色に空を染めます。

本日は、茜色に染まった空を表現した京都の和菓子をご紹介させていただきます。
夕焼けを背景に雁がねぐらへと戻って行く様子を表現した薯蕷饅頭です。
菓銘茜空
店名亀屋則克
住所京都市中京区堺町通三条上ル大阪材木町702
電話(075)221-3969
2019
1017

光琳菊

本日は、この時期に欠かすことができない京都の和菓子をご紹介させていただきます。
秋が深まるこの時期に様々な和菓子屋で見かける『光琳菊』と名付けられた和菓子。
薯蕷饅頭の中ほどをくぼませて菊の花とし、葉を織部(暗緑色)で表現しています。
琳派を代表する絵師、尾形光琳によって創り出された菊の文様『光琳菊』をモチーフにした和菓子です。
菓銘光琳菊
店名千本玉壽軒
住所京都市上京区千本通今出川上ル
電話(075)461-0796
2019
1018

栗粉餅

本日は、栗好きの方ならいくつでも食べたくなる和菓子をご紹介させていただきます。
元禄13年より販売されているこちらの和菓子。
餡を求肥で包んだものに裏漉した栗と白餡を混ぜたそぼろをつけて仕上げています。
絶妙な食感と栗の風味に思わず笑みがこぼれます。
菓銘栗粉餅
店名とらや(京都一条店)
住所京都市上京区烏丸通一条角
電話(075)441-3111
2019
1019

重陽

いよいよ本日10月19日より西本願寺境内で毎年恒例の本願寺献菊展がはじまります。
ひんやりとした空気の中、咲き誇る菊の花から秋の深まりを感じて過ごすひと時もいいものです。
11月23日まで開催されますので機会があれば訪れてみてはいかがでしょうか。

本日は、菊にちなんだ京都の和菓子をご紹介させていただきます。
菊を模った外郎製の和菓子です。
菓銘重陽
店名亀屋則克
住所京都市中京区堺町通三条上ル大阪材木町702
電話(075)221-3969
2019
1020

稔り

本日は、秋の味覚を味わえる京都の和菓子をご紹介させていただきます。
稔りの秋の色合いを表現した、きんとん製の和菓子です。
そぼろの中には栗餡が入っています。
菓銘稔り
店名えん寿
住所京都市右京区太秦多藪町14-93
電話(075)432-7564
2019
1022

寿羹

本日は10月22日。
今年に限り祝日となるこの日。
ご存知の通り『即位礼正殿の儀』をはじめとする儀式が執り行われる日です。

即位礼正殿の儀では、天皇陛下は『黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)』という、天皇しか着用できない束帯をお召しになられて臨まれます。
ちなみに京都太秦・広隆寺で毎年11月22日に行われる『聖徳太子御火焚祭』では、年に1度だけ、黄櫨染御袍を纏ったご本尊『秘仏聖徳太子立像』が御開帳されます。
『祝賀御列の儀(祝賀パレード)』は11月10日に延期されましたが、祝賀ムードの一日となることでしょう。

本日は、祝賀ムードの一日にふさわしい京都の和菓子をご紹介させていただきます。
祝い事の際に使用される伝統的な紅白二色の組み合わせで作られた粟羊羹製の和菓子です。
菓銘寿羹
店名甘楽花子
住所京都市左京区聖護院山王町16-21
電話(075)741-8817
2019
1023

栗きんつば

本日は、旬があとわずかとなった京都の和菓子をご紹介させていただきます。
和菓子好きの方なら一度は口にしたことがある、きんつばという和菓子。
そのお菓子にたくさんの栗が入っています。
栗を楽しめるのもあとわずかですね。
菓銘栗きんつば
店名小松屋
住所京都市中京区寺町御池下ル下本能寺前町514
電話(075)231-7753
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