月刊京都連載 和菓子歳時記
2019
116

宮参り

霜月となり、一段と朝夕の冷え込みが厳しくなってきました。
風邪には、くれぐれも気をつけてくださいね。
神社境内で着物姿のお子さんたちが親御さんに連れられて無邪気にはしゃぐ姿を見かけるようになってきました。
7歳、5歳、3歳の子どもたちの成長を祝う日本の年中行事『七五三参り』。
七五三の日である11月15日が、今年は金曜日で仏滅となるため、11月10日(日) 、11月16日(土) などの大安に参拝される方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は、七五三参りにちなんだお菓子をご紹介させていただきます。
神社のご本殿にある鈴のことを正式には本坪鈴(ほんつぼすず)と呼びます。
上用饅頭でその鈴を模ったお菓子です。
お子さんたちが成長された時、こちらのお菓子が思い出として残っているなんていかがでしょうか。
菓銘宮参り
店名亀屋良長
住所京都市下京区四条通油小路西入柏屋町17-19
電話(075)221-2005
2019
1113

お火焚き饅頭

もうすでに立冬を過ぎ、暦の上では冬となりました。
京都市内では、煙がもくもくと立ちのぼる御火焚祭が寺社で執り行われる時期です。
奉納された護摩木を火床に入れて秋の収穫、五穀豊穣に感謝をして焚き上げます。
ご神火の霊力により汚れや罪が祓われ、願い事が叶うともされています。
地元住民からは、『お火焚き祭(おしたけさん)』と呼ばれ親しまれている年中行事の一つです。
お火焚き祭に欠かせない供物がお火焚き饅頭・柚子おこし・みかんの三品。
みかんは、お火焚きの残り火に入れ、焼きみかんにして食べると風邪をひかないという民間信仰があります。

今回は、この時期ならではのお菓子、お火焚き饅頭をご紹介させていただきます。
火に包まれている如意宝珠を表す火焔宝珠(かえんほうじゅ)の焼印が押されたお饅頭。
ピンク色のお火焚き饅頭には粒あんが入っています。
その他に白色のお火焚き饅頭も販売されており、そちらには漉しあんが入っています。
菓銘お火焚き饅頭
店名日栄軒
住所京都市北区小山初音町61
電話(075)491-2204
2019
1120

音羽紅葉

暦の上では、もう既に冬となりましたが、京都市内はようやく秋の深まりを感じる風景へと移り変わってきました。
堀川通りから川端通へかけて通じる御池通に植えられている大きなケヤキの街路樹がグラデーション豊かに色づき始めました。
朝日に照らされて色づく大きなケヤキ並木がキラキラと照り輝く光景は、一度は目にしていただきたいと思う身近な風景です。

そして特別な風景といえば11月16日より始まった清水寺ライトアップではないでしょうか。
御本堂が大改修中である清水寺。
御本堂が覆われて、常日頃の風景ではない状態も来年の春頃までの予定です。
奥の院からは、大改修中の本堂、京都市街の夜景とともに、色づいた木々が眼下に広がります。
この光景も今年が最後。
ぜひ、目に焼きつけていただきたい光景です。

今回は清水寺・音羽の滝の風景を表現したお菓子をご紹介させていただきます。
清水寺境内で一際、長蛇の列ができる『音羽の滝』。
三筋の滝が流れており、向かって左から『学業成就』、『恋愛成就』、『延命長寿』の御利益があり、その水を飲むと願いが叶うとされています。
また、こちらの霊水が清水寺の名前の由来であると伝えられています。
この時期の清水寺・音羽の滝の風景である清らかな水、色づく紅葉を表現した道明寺羹製のお菓子です。
菓銘音羽紅葉
店名長久堂
住所京都市北区上賀茂畔勝町97-3
電話(075)712-4405
2019
1127

照もみじ

紅葉のピークを迎えている京都市内です。
10月の異常な暑さで心配されていた紅葉ですが、11月に入り一気に冷え込んだおかげで例年
にない色鮮やかな紅葉が目に映ります。
今後の天候にもよりますが、今週末あたりまでは紅葉狩りを楽しむことができそうです。

今回は、まさに真っ盛りの紅葉をモチーフにしたお菓子をご紹介させていただきます。
11月の季語である『照紅葉』。
陽に照り輝いている紅葉の美しさのことを意味する言葉です。

こなしで色づいた紅葉(もみじ)を模った錦玉製のお菓子です。
和菓子の紅葉狩りも楽しんで素敵な紅葉シーズンを過ごしてくださいね。
菓銘照もみじ
店名笹屋吉清
住所京都市左京区下鴨東半木町67
電話(075)781-0904
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