月刊京都連載 和菓子歳時記
2019
4月3日
花めぐり

京都に桜の開花宣言が出されて一週間が経ちました。
鴨川左岸の三条通から七条通にかけては『花の回廊』と呼ばれる桜をはじめとする四季折々の花を楽しめる散策路があります。
芽吹いたばかりの柳がそよぐ並木道。
所々で真っ白な花を咲かせているユキヤナギ。
あとは、少しずつ花開いてきている桜が満開となれば、『都の春』の風景が目の前に広がります。
京都市内は、今週末がお花見のピークとなり多くの観光客で賑わうことでしょう。
今回は花めぐりのあとに気軽に召し上がっていただきたいお菓子をご紹介させていただきます。。
こちらのお菓子を手にとった瞬間、どちらのお店のお菓子なのか直ぐに判るほど、美味しそうに感じる独特なやわらかさな感触。
その期待を裏切らない風味が口の中で広がります。
薄っすらとピンク色のぼかしが入った上用饅頭。
そこに焼印を入れただけの簡素な京菓子らしい意匠。
みなさん、それぞれの桜風景を思い浮かべながら召し上がっていただきたいお菓子です。
鴨川左岸の三条通から七条通にかけては『花の回廊』と呼ばれる桜をはじめとする四季折々の花を楽しめる散策路があります。
芽吹いたばかりの柳がそよぐ並木道。
所々で真っ白な花を咲かせているユキヤナギ。
あとは、少しずつ花開いてきている桜が満開となれば、『都の春』の風景が目の前に広がります。
京都市内は、今週末がお花見のピークとなり多くの観光客で賑わうことでしょう。
今回は花めぐりのあとに気軽に召し上がっていただきたいお菓子をご紹介させていただきます。。
こちらのお菓子を手にとった瞬間、どちらのお店のお菓子なのか直ぐに判るほど、美味しそうに感じる独特なやわらかさな感触。
その期待を裏切らない風味が口の中で広がります。
薄っすらとピンク色のぼかしが入った上用饅頭。
そこに焼印を入れただけの簡素な京菓子らしい意匠。
みなさん、それぞれの桜風景を思い浮かべながら召し上がっていただきたいお菓子です。
菓銘 | 花めぐり |
店名 | 塩芳軒 |
住所 | 京都市上京区黒門通中立売上ル飛騨殿町180 |
電話 | (075)441-0803 |
2019
4月10日
さくら

寒の戻りが過ぎ去り、ようやく四月らしい気候となってきた京都市内です。
この寒の戻りのおかげで早咲き桜が長く楽しめました。
そして、待ちに待ったこの時。
あちらこちらにできた桜のトンネルを楽しむ人々。
桜の木の下で素敵な思い出はできたでしょうか。
この時期、和菓子屋には桜にちなんだお菓子が数多く並んでいます。
同じ桜を表現するにしても和菓子屋によって様々です。
みなさんにとっても親しみのある桜だからこそ、この時期は和菓子屋に立ち寄って楽しんでいただきたいと思います。
平成30年京都市『未来の名匠』に認定されたご主人が作る桜のお菓子は、とても可愛らしい雰囲気の意匠です。
この寒の戻りのおかげで早咲き桜が長く楽しめました。
そして、待ちに待ったこの時。
あちらこちらにできた桜のトンネルを楽しむ人々。
桜の木の下で素敵な思い出はできたでしょうか。
この時期、和菓子屋には桜にちなんだお菓子が数多く並んでいます。
同じ桜を表現するにしても和菓子屋によって様々です。
みなさんにとっても親しみのある桜だからこそ、この時期は和菓子屋に立ち寄って楽しんでいただきたいと思います。
平成30年京都市『未来の名匠』に認定されたご主人が作る桜のお菓子は、とても可愛らしい雰囲気の意匠です。
菓銘 | さくら |
店名 | 笹屋春信 |
住所 | 京都市西京区桂乾町66-1 |
電話 | (075)391-4607 |
2019
4月17日
山吹襲

仁和寺の御室桜が見頃を終えようとしています。
こちらの桜が散り桜として参拝者を魅了する時、京都市内の本格的な桜シーズンは終わりを告げます。
これからしばらくは、サトザクラが京都の街を華やかに彩ります。
そして、忘れてならないのが山吹。
寺社の境内で新緑の葉に混じって、鮮やかな黄金色の花を咲かせて彩りを添えます。
京都では山吹の名所として、まず挙げられるのが松尾大社。
境内を流れる一ノ井川の水面を山吹色に染めた幻想的な光景を一目見ようと多くの参拝者が訪れます。
今年も山吹の開花がはじまっていますが、幻想的な光景となるには、まだしばらくかかりそうです。
今回は、山吹をイメージして作られた気品を感じるお菓子をご紹介します。
伝統的な山吹の襲の色目は、表に朽葉色、裏に黄色の組み合わせ。
その色目では、山吹が見頃の時期である晩春から初夏へと向かう頃としては少し暗めに感じます。
爽やかな印象になるような色目で仕上げたこなし製のお菓子です。
思わずうっとりとしてしまう意匠です。
こちらの桜が散り桜として参拝者を魅了する時、京都市内の本格的な桜シーズンは終わりを告げます。
これからしばらくは、サトザクラが京都の街を華やかに彩ります。
そして、忘れてならないのが山吹。
寺社の境内で新緑の葉に混じって、鮮やかな黄金色の花を咲かせて彩りを添えます。
京都では山吹の名所として、まず挙げられるのが松尾大社。
境内を流れる一ノ井川の水面を山吹色に染めた幻想的な光景を一目見ようと多くの参拝者が訪れます。
今年も山吹の開花がはじまっていますが、幻想的な光景となるには、まだしばらくかかりそうです。
今回は、山吹をイメージして作られた気品を感じるお菓子をご紹介します。
伝統的な山吹の襲の色目は、表に朽葉色、裏に黄色の組み合わせ。
その色目では、山吹が見頃の時期である晩春から初夏へと向かう頃としては少し暗めに感じます。
爽やかな印象になるような色目で仕上げたこなし製のお菓子です。
思わずうっとりとしてしまう意匠です。
菓銘 | 山吹襲 |
店名 | 長久堂 |
住所 | 京都市北区上賀茂畔勝町97-3 |
電話 | (075)712-4405 |
2019
4月24日
花水木

晩春より、私たちの目を楽しませてくれるハナミズキ。
街路樹として植えられているハナミズキが花開きはじめています。
京都市内を散策していると、あちらこちらで鮮やかに咲く、ハナミズキの花を見かけます。
二条城と朱雀高等学校に挟まれた美福通(びふくどおり)にもハナミズキが街路樹として植えられています。
二条城の周りを散歩やジョギングする人々、朱雀高等学校の学生たちにとって、親しみ深い花ではないでしょうか。
すっかりと市民権を得ているハナミズキですが、そもそもはアメリカが原産です。
1912年に当時の東京市長であった尾崎行雄さんが、アメリカ合衆国ワシントンD.C.へソメイヨシノを贈ったお礼として贈られてきたのが始めです。
そこから、ハナミズキの花言葉は『返礼』『私の思いを受けてください』だそうです。
そのハナミズキのピンク色の花弁のように見える部分は総苞片(そうほうへん)です。
中心の塊が花序となります。
この時期の花として、とても馴染みがある花ですが、私の知る限りでは、意外にもハナミズキにちなんだお菓子はそれほど多くは見かけません。
その中の一つがこちらのお菓子です。
外郎でハナミズキを模ったものです。
優しい色合いと造形の美しさに、思わず見惚れてしまいます。
街路樹として植えられているハナミズキが花開きはじめています。
京都市内を散策していると、あちらこちらで鮮やかに咲く、ハナミズキの花を見かけます。
二条城と朱雀高等学校に挟まれた美福通(びふくどおり)にもハナミズキが街路樹として植えられています。
二条城の周りを散歩やジョギングする人々、朱雀高等学校の学生たちにとって、親しみ深い花ではないでしょうか。
すっかりと市民権を得ているハナミズキですが、そもそもはアメリカが原産です。
1912年に当時の東京市長であった尾崎行雄さんが、アメリカ合衆国ワシントンD.C.へソメイヨシノを贈ったお礼として贈られてきたのが始めです。
そこから、ハナミズキの花言葉は『返礼』『私の思いを受けてください』だそうです。
そのハナミズキのピンク色の花弁のように見える部分は総苞片(そうほうへん)です。
中心の塊が花序となります。
この時期の花として、とても馴染みがある花ですが、私の知る限りでは、意外にもハナミズキにちなんだお菓子はそれほど多くは見かけません。
その中の一つがこちらのお菓子です。
外郎でハナミズキを模ったものです。
優しい色合いと造形の美しさに、思わず見惚れてしまいます。
菓銘 | 花水木 |
店名 | 二條若狭屋 |
住所 | 京都市中京区二条通小川東入る西大黒町333-2 |
電話 | (075)231-0616 |