本日のお菓子
2019
51

ハナミズキ

5月1日。
新たに年を迎えられた方々、お誕生日おめでとうございます。
きっと、特別な想いで迎えられたことだと思います。
ご健康で幸多き一年となりますようお祈り申し上げます。
私から貴方への贈り物。
京都の和菓子から『手のひらの幸せ』を感じていただければ幸いです。

新緑の中に一際鮮やかに花咲くハナミズキ。
秋の紅葉の時期も美しいので京都の市街地では、街路樹としてよく植えられています。
薄紅色や白色の四枚の花弁に見えるのが総苞片(そうほうへん)です。
花は中心の塊となります。
今や身近な存在となっているハナミズキですが、原産はアメリカです。
明治45年に尾崎行雄東京市長がワシントンへ桜の苗木を贈ったお礼としてハナミズキが贈られてきたことに始まります。
そのため、花言葉は『返礼』、『永続性』などです。

鮮やかな色合いでハナミズキを表現した外郎製のお菓子です。
菓銘ハナミズキ
店名長久堂
住所京都市北区上賀茂畔勝町97-3
電話(075)712-4405
2019
52

新濱の松

『新濱(しんはま)の松』のと名付けられているこちらのお菓子は、大正7年より伝わるお菓子です。
大正時代の菓子見本帳に描かれており、その当時は州浜製だったようです。
現在では、味噌餡を求肥で包んだお菓子となっています。
紅色は朝日を受けて輝く松、白砂を氷餅で表現したお菓子です。
この時期にふさわしい、菓銘と意匠です。
菓銘新濱の松
店名とらや(京都一条店)
住所京都市上京区烏丸通一条角
電話(075)441-3111
2019
53

節句

京都の和菓子屋では、節句にちなんだ和菓子が並んでいます。
その中でも、こいのぼりをモチーフにした和菓子からは親しみを感じます。
愛嬌のある姿は、きっとお子様も喜ぶのではないでしょうか。
菓銘節句
店名笹屋伊織
住所京都市下京区七条通大宮西入花畑町86
電話(075)371-3333
2019
54

柏餅

京都の様々な和菓子屋でこの時期見かける柏餅。
柏餅は日本独特の和菓子です。
柏の木は古来から神聖な木とされ、柏の木に神が宿っているということから『拍手を打つ』と言う言葉が生まれたそうです。
その柏の木は新芽が出ないと古い葉が落ちないために『跡継ぎが途絶えない』ということに結びつき縁起物となりました。
こし餡、味噌餡を包んだ外郎製のお菓子です。(関西地方のみ)
菓銘柏餅
店名とらや(京都一条店)
住所京都市上京区烏丸通一条角
電話(075)441-3111
2019
55

こいのぼり

5月5日は、五節句の一つである『端午の節句』です。
男児の出世と健康を願って飾る鯉のぼりですが、現在では見かけることが少なくなりました。
青空の下、そよ吹く風にのって気持ち良さそうに泳ぐ鯉のぼり。
いつまでも残り続けて欲しい光景です。

ご紹介させていただく本日の京都の和菓子は、月刊京都でも先日ご紹介をさせていただきましたが、素敵な意匠なので改めてご紹介します。
今年初めて販売されたこちらの和菓子。
店頭で目にした瞬間に一目惚れ。
美しいグラデーションで表現した鱗。
その文様は、伝統文様の一つである青海波。
青海波には、『未来永劫へと続く幸せ』の願いが込められています。
そして、あえて頭部、尾部は表現せずに胴部と菓銘によって鯉であることを伝えています。
曲線が重なり合った造形美に魅了されるとともに、安らぎを感じるお菓子です。
(販売は、本日の5月5日まで)
菓銘こいのぼり
店名亀屋良長
住所京都市下京区四条通油小路西入柏屋町17-19
電話(075)221-2005
2019
56

かきつばた

本日(5月6日)より、二十四節気では『立夏』。
暦の上では、本日より夏となります。

京都・大田神社では、国の天然記念物に指定されている杜若(カキツバタ)が見頃を迎えています。
剣状の緑色の葉の間から鮮やかな濃紫色の花が咲く様子は、まさに初夏にふさわしい光景です。
3枚の大きな花びらは外側に垂れて、内側の3枚の小さな花びらは上に立って様子は、燕(ツバメ)が飛び立つ姿に似ていることから『燕子花(カキツバタ)』とも書きます。

初夏を彩るカキツバタは、5月を代表する花として和菓子の世界においても多く用いられる題材です。
古くより伝わる代表的な意匠。
外郎を折りたたみ、杜若の花を表現している和菓子です。
無駄を一切省いたシンプルな意匠でありながらも、様々な情景が目に浮かんでくるから不思議です。
和菓子の神髄を感じるお菓子です。
菓銘かきつばた
店名亀屋良長
住所京都市下京区四条通油小路西入柏屋町17-19
電話(075)221-2005
2019
57

野ばら

薔薇が花開く時期となってきました。
薔薇と一言で言っても様々な種類があります。
正確な数は不明ですが、全世界には2万種以上も薔薇が存在しているそうです。

西洋のイメージが強い薔薇ですが、日本原種の薔薇も存在します。
私たちが思い描く薔薇のイメージとは様子が違いますが、
『イザヨイバラ』、『ノイバラ』、『サクライバラ』等々・・・

万葉集の中では『うまら』と呼ばれ薔薇が登場しています。
『みちのへの茨(うまら)の末に延ほ豆のからまる君をはかれか行かむ』

京都の和菓子の中にも薔薇にちなんだものが販売されています。
薔薇の花を模ったこなし製のお菓子です。
菓銘野ばら
店名笹屋伊織
住所京都市下京区七条通大宮西入花畑町86
電話(075)371-3333
2019
58

落し文

初夏の季語である『ホトトギス』。
田植えが始まる5月頃に渡来する渡り鳥です。
『テッペンカケタカ』と独特の慌ただしい鳴き声で夏の到来を告げます。
そのホトトギスが夏の到来を告げる頃、地面には筒状に丸められた葉を見かけます。
その葉は、昆虫(オトシブミ)が卵を産んで葉を巻いて地面に落としたものです。
古(いにしえ)の人々は、その葉をホトトギスが落とした手紙に見立てて『ホトトギスの落し文』と呼びました。
本日ご紹介させていただく京都の和菓子は、そのホトトギスの落し文を表現したお菓子です。
卵をあえて表現をすることなく、情趣溢れた意匠に仕上げられています。
菓銘落し文
店名緑菴
住所京都市左京区浄土寺下南田町126-6
電話(075)751-7126
2019
58

宮中の儀

新緑の5月。
京都の5月といえば、やはり『葵祭』。
平安時代より国家的行事として受け継がれている勅祭です。
5月1日の『競馬会足汰式(くらべまえあしぞろえしき)』、その後、『流鏑馬神事』、『斎王代禊の儀』、『歩射神事』、『賀茂競馬』と葵祭の前儀が行われました。
そして、次の日曜日(5月12日)には、荒御霊を御本殿に迎える大切な神事『御蔭祭』が下鴨神社で執り行われます。
その深夜には、上賀茂神社では御阿礼神事(みあれしんじ)が完全非公開で執り行われます。
この二つの神事が滞りなく終わると、あとは5月15日が天候に恵まれることを祈るばかりです。
5月15日に行われる祭儀は、本来『宮中の儀』、『路頭の儀』、『社頭の儀』の三つから成り立っています。
現在は、御所に天皇不在の為『宮中の儀』は執り行われておりません。
しかしながら現在も勅使がお見えになり『路頭の儀』、『社頭の儀』が執り行われています。
葵祭の路頭の儀に出てくる乗り物といえば『牛車(ぎっしゃ)』。
御所車と呼ばれ藤の花などを軒に飾り牛に引かせます。
そして、ふたば葵と桂の枝葉を組み合わせて作られた『葵桂』を装飾した行列が新緑の京都市内を進みます。
葵祭の象徴的な二色でつくられたこなしに、御所車の車輪(くるまのわ)をすり込んだお菓子です。
平安時代の優雅な雰囲気を感じられるお菓子です。
菓銘宮中の儀
店名長久堂
住所京都市北区上賀茂畔勝町97-3
電話(075)712-4405
2019
59

紫の京

晩春の京都を彩った藤の花。
今年は、ほぼ例年通りの開花となり、ゴールデンウィーク期間中に楽しまれた方も多いのではないでしょうか。
京都では見頃のピークを過ぎてしまいましたが、ふたば葵と共に藤の花は葵祭には欠かせません。
牛車(御所車)が飾った藤の花を揺らしながらゴトゴトと音を立てて都大路を進む光景は葵祭の見どころの一つです。
本日ご紹介させていただく京都の和菓子は、その藤を題材にしたお菓子です。
細部にまでこだわられている、とても考え抜かれた素晴らしい意匠。
和菓子職人さんを目指している方はもちろんのこと、デザインを勉強されている学生さんたちにとっても参考になるのではないでしょうか。
そして、菓銘。
『藤』という言葉を入れずに名付けているところが素敵です。
さやさやと藤房が揺れる光景が目に浮かびます。
菓銘紫の京
店名亀屋良長
住所京都市下京区四条通油小路西入柏屋町17-19
電話(075)221-2005
2019
510

から衣

新緑の中、濃鮮やかな紫色の花を咲かせた杜若(カキツバタ)が私たちの目を楽しませてくれるこの時期。

在原業平が三河国八橋で杜若が咲き誇る様子を見て詠んだ有名な和歌。
『唐衣(からころも) 着(き)つつなれにし 妻(つま)しあれば はるばる来ぬる 旅(たび)をしぞ思ふ』(在原業平)
句頭に「か・き・つ・ば・た」を詠み込んだ「折句」と呼ばれる和歌です。

本日ご紹介させていただく京都の和菓子は、その有名な和歌にちなんだものです。

杜若を表現して唐衣と名付けた和菓子は、この時期になると数多く見かけます。
そのほとんどは、外郎を折りたたんで餡を包んだ意匠です。
こちらのお菓子は、その意味でいえば、あまり見かけることがない、少し変わった意匠の和菓子です。
菓銘から衣
店名笹屋伊織
住所京都市下京区七条通大宮西入花畑町86
電話(075)371-3333
2019
511

花束

『母の日』が近づいてきました。
今や日本では、すっかり定着した5月・第2日曜の『母の日』。
その始まりは明治時代に遡ります。
アメリカ人のアンナ・ジャービスという一人の女の子が、母の死が切っ掛けとなり1905年に、
【生きている間にお母さんに感謝の気持ちを伝える機会を!】と働きかけたのが始まりだとされています。

その結果、アメリカでは1914年に5月・第2日曜を『母の日』として制定しました。
日本では、違う日に母の日を制定するも、それほど国民には普及することはありませんでした。
その後、1949年頃にアメリカにならい5月・第2日曜を『母の日』としました。

本日ご紹介させていただく京都の和菓子は、その母の日ににちなんだものです。
花束をモチーフにした外郎製の和菓子です。
こちらの和菓子でお母様とご一緒にひと時を過ごしてみませんか。
小さな幸せですが、お母様にとって最高の思い出となることだと思います。
菓銘花束
店名本家玉壽軒
住所京都市上京区今出川通大宮東入元伊佐町262
電話(075)441-0319
2019
512

花束

本日は『母の日』。
母の日といえば、カーネーション。
このカーネーションの由来は、母の日の制定のきっかけを作ったアンナ・ジャービスという女の子が祭壇に母の好きだった白のカーネーションを飾ったことからきています。

お母様がご健在であれば赤いカーネーション。
そして、お亡くなりになられている場合には、白いカーネーションを飾る習慣が生まれたそうです。

本日の誕生花の一つである赤いカーネーションの花言葉は『母への愛』。

本日ご紹介させていただく京都の和菓子は、『母への愛』そして『感謝』の気持ちを込めてお届けします。
毛通しで表現した色とりどりの花。
鮮やかな紅餡を白いそぼろで包んだきんとん製のお菓子です。
菓銘花束
店名亀屋良長
住所京都市下京区四条通油小路西入柏屋町17-19
電話(075)221-2005
2019
513

君影草

この時期、大きな葉の合間から伸びる花茎に白い小さなベルが連なったように花を咲かせる『鈴蘭(すずらん)』。
清楚で透明感のある初夏の香りは、古くから香水として用いられてきました。
本日ご紹介させていただく京都の和菓子は、その鈴蘭をモチーフにしたものです。
鈴蘭の異称である『君影草(きみかげそう)』。
その由来は、諸説ありますが、大きな葉に隠れるようにひっそりと咲くスズランの姿が、男性の影に寄り添う女性のようだったからだそうです。
鈴蘭の清楚なイメージが感じられるこなし製の和菓子です。
菓銘君影草
店名日栄軒
住所京都市北区小山初音町61
電話(075)491-2204
2019
514

青楓

新緑が眩いこの時期。
鮮やかに咲く花たちが新緑によってより美しく目に映ります。
どこを訪れても美しい、この時期の京都です。
紅葉の時期とは違った清々しい気分になることができるのではないでしょうか。
本日ご紹介させていただく京都の和菓子は、この時期の情景を写したものです。
初夏の季語である青楓(あおかえで)。
楓の焼き印と織部のみで仕上げた素朴な薯蕷饅頭です。
菓銘青楓
店名紫野源水
住所京都市北区小山西大野町78-1
電話(075)451-8857
2019
515

藤の花

本日は、奈良・春日大社の『春日祭』、 京都・石清水八幡宮の『岩清水祭』と並んで『三勅祭』である『葵祭』が執り行われます。
平安貴族装束で500名以上と牛、馬あわせて40頭の行列が京都御所から下鴨神社経て、上賀茂神社へ向かう『路頭の儀』をはじめとする神事。
藤の花で飾られた牛車(御所車)が優雅に進んでいく様子は、まるで平安絵巻を見ているよう。
本日ご紹介させていただく京都の和菓子は、藤の花をモチーフにしたものです。
葵祭の終着点である上賀茂神社からほど近くにある和菓子屋が作る藤の花。
こちらの和菓子を手のひらに、目を閉じてみると平安絵巻の光景が広がってくるかもしれませんね。
菓銘藤の花
店名霜月
住所京都市北区西賀茂榿ノ木町5
電話(075)491-5556
2019
516

杜若

京都城陽市観音堂の散策道『花の小径』周辺では杜若(カキツバタ)が見頃を迎えています。
こちらの杜若は、生け花用として出荷をするために栽培されているものですが、広大な敷地に紫の花のじゅうたんが広がる様子は圧巻です。

本日ご紹介させていただく京都の和菓子は、その杜若をモチーフにしたものです。
わらび餅の販売と入れ替わるように販売が始まり、9月末まで販売されるこちらのお店の葛焼き。
夏の主菓子として茶人に好まれる京都の代表的な和菓子の一つです。
吉野葛と餡を練り上げて型に流し込み蒸した後、米粉をまぶして程よく焼いた和菓子です。
その葛焼きに季節に合わせた焼き印が押されるのが、こちらのお店の特徴です。
今の時期は、5月の代表的な花『杜若』。
杜若の特徴をよく捉えた焼き印が印象的な和菓子です。
菓銘杜若
店名亀屋則克
住所京都市中京区堺町通三条上ル大阪材木町702
電話(075)221-3969
2019
517

花菖蒲

鴨川をはじめとする水辺では黄菖蒲(キショウブ)が鮮やかな黄色の花を咲かせています。
梅雨入りの頃に花を咲かせる花菖蒲(ハナショウブ)と見た目にもよく似ているので、同じ品種だと思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実は、黄菖蒲と花菖蒲は原種が全く異なります。
花菖蒲は、山野の湿地に自生する野花菖蒲(ノハナショウブ)を原種に江戸時代に園芸用に品種改良されたものです。
一方、黄菖蒲はヨーロッパ原産の外来種で生命力と繁殖力が強く、水辺のいたる所で見かけることができます。

本日ご紹介させていただく京都の和菓子は、練り切りで表現されたこの時期ならではのものです。
菓銘花菖蒲
店名本家玉壽軒
住所京都市上京区今出川通大宮東入元伊佐町262
電話(075)441-0319
2019
518

早苗

夏の季語でもある早苗は、田植えに用いられる苗を意味します。
稲籠を腰につけて早乙女たちが苗を手植えする懐かしいこの時期ならではの光景。
今では、神事として見かけるくらいとなってしまいました。
水をたたえた田に初夏の風景が映り、整然と並んだ早苗が風にそよぎます。
本日ご紹介させていただく京都の和菓子は、この時期の日本の風景を表現したものです。
菓銘早苗
店名亀屋良長
住所京都市下京区四条通油小路西入柏屋町17-19
電話(075)221-2005
2019
519

藤の宿

本日ご紹介させていただく京都の和菓子は、藤にちなんだものです。
今年も藤にちなんだ多くの和菓子をご紹介させていただきましたが、こちらが今年最後となりそうです。
藤を表現した色合いの村雨製です。
菓銘が味わい深いものとしてくれます。
菓銘藤の宿
店名日栄軒
住所京都市北区小山初音町61
電話(075)491-2204
2019
520

さつき

八坂神社の西楼門前に植えられている皐月躑躅(サツキツツジ)が鮮やかな紅色の花を咲かせはじめています。
杜鵑(ホトトギス)が鳴く頃に花を咲かせることから、杜鵑花(サツキ)とも表現されます。

本日ご紹介させていただく京都の和菓子は、サツキにちなんだものです。
求肥に卵白を加えて練った雪平(せっぺい)は、その名の通り雪のように真っ白。
ちなみに『平』はお餅を意味します。

その雪平を着色した和菓子は彩りが鮮やかに仕上がるのが特徴です。
サツキの鮮やかな色合いを表現した雪平製の和菓子です。
菓銘さつき
店名本家玉壽軒
住所京都市上京区今出川通大宮東入元伊佐町262
電話(075)441-0319
2019
521

花しょうぶ

初夏を彩るカキツバタの見頃が終わろうとしています。
これからは、花菖蒲(はなしょうぶ)が水辺を彩ります。
本日ご紹介させていただく京都の和菓子は、花菖蒲をモチーフにしたものです。
茶巾絞りで表現した薯蕷練り切り製の和菓子です。
美しい意匠に心が癒されます。
菓銘花しょうぶ
店名紫野源水
住所京都市北区小山西大野町78-1
電話(075)451-8857
2019
522

麦こがし

麦にとっての秋。
麦が熟し、たっぷりと黄金色の穂をつける頃です。
本日ご紹介させていただく京都の和菓子は、七十二候・麦秋至(むぎのときいたる)にちなんだものです。
こしあんを餅皮で包み、麦を炒って挽いた粉(はったい粉)をまぶした和菓子です。
はったい粉の素朴な香りが食欲をそそります。
菓銘麦こがし
店名緑菴
住所京都市左京区浄土寺下南田町126-6
電話(075)751-7126
2019
523

香ばら

京都府立植物園内にあるバラ園では約300品種のバラが植栽されています。
あたりに芳しい香りを漂わせながら訪れた方々を魅了しています。
バラ園から東を望むと遠景にみえる比叡山。
京都ならではの風景を楽しみながらひと時を過ごすことができます。
本日ご紹介させていただく京都の和菓子は、バラをモチーフにしたものです。
羊羹製のこちらのお菓子。
木型職人さんの技が作り出すこの表情豊かな意匠にふさわしい『香(におい)ばら』という菓銘。
和菓子が届ける美を味わい楽しんでみてはいかがでしょうか。
菓銘香ばら
店名とらや(京都一条店)
住所京都市上京区烏丸通一条角
電話(075)441-3111
2019
524

落し文

四季折々の表情を表現する和菓子。
木々の葉は、季節の移ろいを一番よく表現しているものかもしれません。
一年を通して葉を意匠化した和菓子を数多く見かけることができるのも納得です。

本日ご紹介させていただく京都の和菓子は、この時期によく見かける葉をモチーフにしたものです。
初夏のこの時期に、昆虫のオトシブミが卵を産んでその葉をクルクルと巻いて地面に落としたものを見かけることがあります。
古(いにしえ)の人々は、この葉を夏の訪れを告げる鳥、ホトトギスが落とした手紙に見立てて『ホトトギスの落とし文』とよびました。
餡玉をこなし製の葉で巻いて、露に見立てた丸い粒を添えた和菓子です。
菓銘落し文
店名鶴屋吉信
住所京都市上京区今出川通堀川西入
電話(075)441-0105
2019
525

浜土産

真夏のような日々が続いている京都市内。
予報では、本日も明日も真夏日になるそうです。
水辺が恋しくなり、海に出かける方もいらっしゃるのではないでしょうか。
京都市街地で暮らしていると、交通が便利になった今の時代においても海はとても遠い存在です。

本日の京都の和菓子は、京都市街地で海を感じる涼菓をご紹介させていただきます。
蛤(ハマグリ)の中に琥珀羹を流し浜納豆を一粒入れた夏限定の涼菓です。
冷蔵庫でよく冷やしてからいただくこちらの和菓子。
良く冷えた蛤が火照った身体を癒してくれます。
蛤をひらくと鮮やかな琥珀羹。
琥珀羹の甘みにバランスを取るかのように浜納豆の塩気。
暑い日についいただきたくなる和菓子です。
菓銘浜土産
店名亀屋則克
住所京都市中京区堺町通三条上ル大阪材木町702
電話(075)221-3969
2019
526

衣笠饅

山麓に世界遺産『仁和寺』、『龍安寺』、『金閣寺』を有する衣笠山。
第59代宇多天皇が、真夏に雪景色が見たいと所望され、衣笠山に白絹をかけて雪景色を作ったという有名な故事が伝わります。

本日ご紹介させていただく京都の和菓子は、その故事にちなんだものです。
山滴る京都。
その山に白絹をかけて雪景色を・・・
爽やかな色合いが、涼感を誘います。
菓銘衣笠饅
店名とらや(京都一条店)
住所京都市上京区烏丸通一条角
電話(075)441-3111
2019
527

川面の光

蛍の季節がやってきました。
祇園白川を舞う蛍。
蛍に気づくことなく、ほろ酔い気分で行き交う人々。
市街地でも蛍のやさしいを灯りを見ることができます。
本日ご紹介させていただく京都の和菓子は、その蛍にちなんだものです。
清らかな川面を舞う蛍の様子を表現した錦玉製の和菓子です。
菓銘川面の光
店名鍵善良房
住所京都市東山区祇園町北側264番地
電話(075)561-1818
2019
528

花あやめ

見頃となっているアヤメ。
『何れ菖蒲か杜若』といったことわざがあるくらい様子がよく似ている花ですが、決定的に違うことがあります。
カキツバタは水辺で生育しますが、アヤメは陸地の乾燥したところで生育します。
本日ご紹介させていただく京都の和菓子は、そのアヤメの焼き印がはいった上用饅頭です。
菓銘花あやめ
店名亀屋良長
住所京都市下京区四条通油小路西入柏屋町17-19
電話(075)221-2005
2019
529

なすび餅

夏の京の食卓を彩る夏野菜たち。
その中でも大きく丸い紫紺色に輝く賀茂なすは、夏を代表する京野菜です。
京都の和菓子屋では、夏になると賀茂なすを模った和菓子を見かけるようになってきます。

本日の和菓子は、京都のみならず関東でも販売されている茄子を模ったものです。
こちらの意匠の和菓子が初めて販売されたのが慶安4年(1651年)。
初夢に見ると縁起が良いものとして、ことわざに『一富士、二鷹、三茄子』があります。
茄子は昔から縁起の良いものとされてきました。
ナスは成すと同音で、物事を成し遂げるということからだそうです。
この考え方は、江戸時代初期にはあったとされています。

こちらのお菓子が作られたのも、ちょうどその時代。
真意は定かではありませんが、ひょっとすると縁起物としての意味を込めて作られた和菓子なのかもしれませんね。
黒ごま入りの白あんを外郎で包んだ和菓子です。
菓銘なすび餅
店名とらや(京都一条店)
住所京都市上京区烏丸通一条角
電話(075)441-3111
2019
530

夏たより

夏の季語として用いられる『枇杷(びわ)』。
冬に小さな五弁の白い花を咲かせ、半年かけて初夏に実り熟して橙色の実をつけます。
実が楽器の枇杷に似ていることからこの名前がつけられたそうです。
本日ご紹介させていただく京都の和菓子は、その枇杷にちなんだものです。
夏の訪れを知らせてくれる枇杷の実を模った外郎製のお菓子です。
菓銘夏たより
店名亀屋良長
住所京都市下京区四条通油小路西入柏屋町17-19
電話(075)221-2005
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