本日のお菓子
2019
71

水ぼたん

文月となった京都市内。
この一ヶ月間は、京都中心部では祇園祭を至るところで感じることができます。
本日より7月31日までの一ヶ月間にわたり様々な神事が執り行われます。
祇園囃子とともに本格的な京都の夏がやってきます。

本日ご紹介させていただく京都の和菓子は、本格的な京都の夏に欠かせない葛饅頭です。
牡丹に見立てた紅餡を吉野葛で包んだ、涼しげな夏の伝統的な意匠です。
五感で涼を感じることが出来る和菓子です。
菓銘水ぼたん
店名亀屋良長
住所京都市下京区四条通油小路西入柏屋町17-19
電話(075)221-2005
2019
72

紫野

京都市北区紫野には、広い敷地を有する禅宗寺院・大徳寺があります。
鎌倉時代末期に大燈国師宗峰妙超禅師が開創。
その後、応仁の乱で荒廃したものの一休宗純が再興を果たします。
ついで豊臣秀吉をはじめとする諸大名の寄進によって現在の姿となりました。
言わずと知れた京都の古刹です。

その大徳寺に古くから伝わる保存食『大徳寺納豆』。
納豆といえば、つい納豆菌を使用した糸引納豆を想像してしまいますが、大徳寺納豆は麹菌を使用して発酵させたものです。
辛い味噌のような独特な風味が特徴です。
大徳寺へ参拝に行かれた方の中には、お土産として買い求められた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

本日ご紹介させていただく京都の和菓子は、大徳寺納豆を使用した琥珀羹です。
夏のこの時期になると、大徳寺納豆を使用した和菓子を見かけるようになります。
琥珀羹の甘みの中に、大徳寺納豆のしょっぱさがアクセントとなった和菓子です。
菓銘紫野
店名日栄軒
住所京都市北区小山初音町61
電話(075)491-2204
2019
73

流れ星

梅雨空が続いている京都市内。
今夜は新月。
月あかりのない新月の夜は、星空の観察に最適です。
果たしてどのような夜空となることでしょう。

本日ご紹介させていただく京都の和菓子は、夜空にちなんだものです。
夜空に煌めいた一筋の輝き。
その光景を表現した、こなし製の和菓子です。
菓銘流れ星
店名鶴屋吉信
住所京都市上京区今出川通堀川西入
電話(075)441-0105
2019
74

石竹

撫子とよく間違えられる可憐な花『石竹(セキチク)』、別名を唐撫子(からなでしこ)と呼びます。
奈良時代に中国から渡来して、現在まで鑑賞用の花として親しまれてきました。
石竹の葉が竹の葉に似ていることから、その名前で呼ばれるようになったそうです。
本日ご紹介させていただく京都の和菓子は、その石竹にちなんだものです。
撫子は秋の季語、石竹は夏の季語として用いられることから、この時期に販売される和菓子には石竹と名付けられることが多いようです。
石竹を模ったみじん羹製のお菓子です。
菓銘石竹
店名二條若狭屋
住所京都市中京区二条通小川東入る西大黒町333-2
電話(075)231-0616
2019
75

銀河

祇園囃子が鳴り響く四条烏丸界隈。
本日は、長刀鉾町会所で『長刀鉾稚児舞披露』が行われます。
巡行当日、長刀鉾に唯一の生稚児として乗り込み、天下泰平(太平)と五穀豊穣を願い、鉾から身を乗り出して舞う『太平の舞』がお披露目されます。
今年のお稚児さんは、どのような太平の舞を披露してくれることでしょうか。

そして、次の日曜日は七夕の節句です。
この節句で真っ先に思い浮かべるのが七夕伝説ではないでしょうか。
天の川を隔てて会えない牽牛星と織女星が、年に一度だけ七月七日に天の川を渡って会う儚い物語。

本日ご紹介させていただく京都の和菓子は、天上の川『天の川銀河』にちなんだものです。
ブルーという色目は、食欲がわかないとされて今まで避けてこられました。
その色目を大胆に使用してこちらのお菓子を製作したのが、外国からやって来てお店で働く職人さん。
日本人の感性では、生れなかったであろう斬新な意匠のお菓子です。
まさに銀河という菓銘がふさわしい和菓子です。
今では、この時期の人気商品として多くの方々が買い求めています。
菓銘銀河
店名亀屋良長
住所京都市下京区四条通油小路西入柏屋町17-19
電話(075)221-2005
2019
76

星の光

本日から(明日まで)高台寺では、毎年恒例の『七夕会』が行われます。
境内がライトアップされ数十本の巨大な笹竹に全国から寄せられた多くの短冊が飾りつけられます。
旧暦では7月を『文月』。
その由来は様々。
その中でも、七夕にちなんだ由来が有力とされています。
短冊に詩歌や文字を書いて書道の上達を祈った七夕の行事にちなんだ『文披月(ふみひらきづき)』が転じたという説です。

本日ご紹介させていただく京都の和菓子は、星への想いが感じられるものです。
夏らしく葛で光り輝く星を表現した涼しげな意匠。
星に願いを込めていただいてみてはいかがでしょうか。
菓銘星の光
店名京都鶴屋 鶴壽庵
住所京都市中京区壬生梛ノ宮町24
電話(075)841-0751
2019
77

天の川

梅雨空が続く京都市内ですが、本日は七夕の節句。
今夜の天気がとても気になるところです。
星空となることを祈るばかりです。
本日ご紹介させていただく京都の和菓子は、七夕の節句には欠かせない天の川にちなんだものです。
外郎生地の上に天の川を表現した、とても可愛らしい和菓子です。
菓銘天の川
店名本家玉壽軒
住所京都市上京区今出川通大宮東入元伊佐町262
電話(075)441-0319
2019
78

雨あがり

梅雨空が続く京都市内。
雨があがり、雲の切れ間より陽射しが降り注ぎます。
本日は、そのような光景を感じることができる京都の和菓子をご紹介させていただきます。
雨に濡れた木々の葉から滴り落ちる雫。
きんとんを木々の葉に見立てて濡れた木々を表現したお菓子です。
菓銘雨あがり
店名霜月
住所京都市北区西賀茂榿ノ木町5
電話(075)491-5556
2019
79

水仙夏の霜

暑い夏の時期につい涼を求めてしまいます。
そんな時にいただきたくなるのが葛製の和菓子。
見た目が涼やかで、のど越しが良く、この時期に欠かせません。

本日は、葛を使用した和菓子をご紹介させていただきます。
菓銘になっている水仙は、葛のことを意味します。
点心として鎌倉から室町時代にかけて葛切の前身と考えられている『水繊(すいせん)』が中国から伝わります。
そのことは、室町時代の教科書『庭訓往来(ていきんおうらい)』の中に羊羹や饅頭、水団などと共に記載されています。
水繊は黄と白の短冊状であった為、花の色が似ている『水仙』へと変化したと考えられています。
夏の夜に月光があたって大地が白々と霜が降りたように見える光景を表した夏の季語『夏の霜』。
その言葉を合わせた菓銘『水仙夏の霜(すいせんなつのしも)』です。
この菓銘を耳にすると葛がまるで霜のように見えるから不思議ですね。
菓銘水仙夏の霜
店名とらや(京都一条店)
住所京都市上京区烏丸通一条角
電話(075)441-3111
2019
710

葛焼

本日より、祇園祭・前祭の山鉾建てが始まります。
釘を一本も使用することなく、荒縄のみを使用して『縄がらみ』と言われる手法でしっかりと各部材を固定していきます。
長い祇園祭の歴史の中で受け継がれてきた伝統的な手法。
山鉾に飾られる懸装品の美しさは言うまでもありませんが、縄がらみの仕上りの美しさからも祇園祭の美意識の高さを感じることができます。
まだ間近で見たことがない方は、一度目にしていただきたい伝統的手法です。

本日は、この時期にいただきたい京都の和菓子をご紹介させていただきます。
祇園祭の鉾が立ち並ぶ、梅雨がまだ明けぬ頃、京都では葛焼きというお菓子が私たちの口を楽しませてくれます。
一般的には、本葛に小豆あんを練り込み、枠に流して蒸しあげて米粉をつけて、ほどよく焼きます。
さっぱりした味と口あたりの良さが特徴の和菓子です。
こちらのお菓子には、黒糖も使用されており、黒糖ならではの甘みを楽しむことができます。
菓銘葛焼
店名亀屋良長
住所京都市下京区四条通油小路西入柏屋町17-19
電話(075)221-2005
2019
711

水ぼたん

夏を彩る涼しげな和菓子の一つ『水牡丹』。
牡丹に見立てた紅餡を吉野葛で包んだ葛饅頭は、この時期になるとよく見かける意匠です。
和菓子にご興味をもっている方は、『水牡丹』と聞けばこの意匠をイメージされることだと思います。

本日は、少し変わった水牡丹という銘の和菓子をご紹介させていただきます。
薯蕷羹で餡を包み、牡丹に見立てた涼しげな和菓子です。
菓銘水ぼたん
店名本家玉壽軒
住所京都市上京区今出川通大宮東入元伊佐町262
電話(075)441-0319
2019
712

遠囃子

本日は、午後より祇園祭・前祭の鉾曳初めが行われます。
縄がらみによって建てられた大きな、大きな鉾が、今年初めて音頭取りの掛け声と扇子の合図で動き出します。
動き出すとともに鉾から聞こえてくる大きな軋(きし)む音。
その音をかき消すかのように湧きあがる観衆の歓声。
四条烏丸界隈に祇園囃子が鳴り響きます。

本日は、祇園祭を感じる京都の和菓子をご紹介させていただきます。
八坂神社のご神紋である左三巴と木瓜紋(もっこうもん)。
その一つ『左三巴』を外郎生地にすり込み、赤こしあんを包んだ和菓子です。
『コンチキチン』と鉾の上で賑やかに奏でられた祇園囃子が今にも聞こえてきそうです。
神々しい雰囲気の意匠につい願い事をしてしまいます。
菓銘遠囃子
店名長久堂
住所京都市北区上賀茂畔勝町97-3
電話(075)712-4405
2019
713

水遊び

水は古来より、清らかなものとされ、日本の伝統文様の中にも様々な水にちなんだ文様があります。
また、夏の時期になると和菓子の世界では水の文様を使ったお菓子を数多く見かけるようになります。
本日は、水の文様を使った京都の和菓子をご紹介させていただきます。
水の流れを表現した流水文様と観世水の焼印を入れた和菓子です。
菓銘水遊び
店名芳治軒
住所京都市山科区椥辻中在家町9-1
電話(075)594-5523
2019
714

祭の夜

祇園祭・前祭の鉾曳初めを終えて、今夜より山鉾の駒形提灯が優しい灯りをともします。
祇園囃子の音色が情緒あふれる風情へと誘います。

本日は、夜の祇園祭の情景に想いを寄せることができる京都の和菓子をご紹介させていただきます。
八坂神社のご神紋である『左三巴(ひだりみつともえ)』と『五瓜に唐花(ごかにからはな)』をあしらい、駒形提灯の優しい灯りを表現した餅皮製の和菓子です。
菓銘祭の夜
店名京都鶴屋 鶴壽庵
住所京都市中京区壬生梛ノ宮町24
電話(075)841-0751
2019
715

にぎわい

日に日に賑わいを見せる四条烏丸。
その賑わいに誘われるかのように鳴き始めた街路樹の蝉たち。
祇園祭と蝉の鳴き声にいよいよ本格的な夏の到来を感じます。

本日は、祇園祭の賑わいを表現した京都の和菓子をご紹介させていただきます。
祇園囃子が「コンチキチン」と鳴り響きます。
赤い斑点は、山鉾の網隠し。
お囃子に使う鉦(かね)の下げ緒が揺れる様を水色の線で表現しています。
そして、表面には祇園祭には無くてはならない八坂神社の御神紋である『五瓜に唐花(ごかにからはな)』がほどこされています。
錦玉と小豆入り餅羊羹製のお菓子です。
菓銘にぎわい
店名亀屋良長
住所京都市下京区四条通油小路西入柏屋町17-19
電話(075)221-2005
2019
716

宵山

早いもので今年の祇園祭・前祭の駒形提灯に灯りがともるのも今夜が最後。
今夜も多くの観光客で賑わうことでしょう。
山鉾が注目される祇園祭ですが、宵山の期間中、各山鉾町の町屋では格子をはずして、通りから見えるようにして家宝の屏風や調度品を飾ります。
ひと昔前に比べれば、かなり減ってしまいましたが僅かながらに残っている風習です。
そこにも飾られている花が『檜扇(ヒオウギ)』。
京都では、祇園祭が行われる7月に古来より厄除けの植物として用いられてきた檜扇を床の間や玄関先に飾ります。
宵山に行かれた際には、山鉾以外からも祇園祭を感じてくださいね。

本日は、宵山という菓銘が付いた京都の和菓子をご紹介させていただきます。
八坂神社のご神紋である『左三巴(ひだりみつともえ)』と『五瓜に唐花(ごかにからはな)』をあしらった薯蕷饅頭です。
菓銘宵山
店名笹屋伊織
住所京都市下京区七条通大宮西入花畑町86
電話(075)371-3333
2019
717

御巡行

本日は祇園祭・前祭の山鉾巡行が行われます。
午前9時より長刀鉾を先頭に四条烏丸を出発します。
京都で暮らす者として、ただただ何事もなく無事に執り行われることを祈るばかりです。

本日は、その名も『御巡行』、山鉾巡行が行われる本日にふさわしい京都の和菓子をご紹介させていただきます。
鉾の『網隠し』を模った焼き皮製の和菓子です。
勇壮に進んでゆく山鉾の姿が目に浮かんできそうな和菓子です。
菓銘御巡行
店名鶴屋吉信
住所京都市上京区今出川通堀川西入
電話(075)441-0105
2019
718

岩清水

岩の間を流れる冷たい清水。
岩清水という言葉を耳にするだけで涼を感じます。

本日は、涼しげな京都の和菓子をご紹介させていただきます。
すりおろした青柚子を入れた葛羹製のお菓子です。
葛はもちろん吉野葛。
青柚子の香りが口の中いっぱいに広がるお菓子です。
菓銘岩清水
店名霜月
住所京都市北区西賀茂榿ノ木町5
電話(075)491-5556
2019
719

納涼(すずみ)

京都観光にお越しになられた方々の中には、鴨川と鴨川に面して立ち並ぶ数々の建物の風景を目にして京都を感じる方もいらっしゃることだと思います。
中でも5月から9月末まで行われている納涼床の風景からは、京都の風情を色濃く感じることができるのではないでしょうか。

本日は、鴨川納涼床の様子を表現した京都の和菓子をご紹介させていただきます。
鴨川の床あかりを外郎生地とこし餡で涼し気に仕上げた和菓子です。
菓銘納涼(すずみ)
店名游月
住所京都市左京区山端壱町田町8-31
電話(075)711-1110
2019
720

葛焼

暑い夏の時期、葛は昔から滋養強壮効果が高い食材として食べられてきました。
葛のお菓子を夏に数多く見かけるのは、喉ごしがよく、涼し気であることだけではないのかもしれません。
葛の滋養強壮効果を理解していた先人たちが、暑い夏を何事もなく過ごすための一つの知恵かもしれません。

本日は、葛を使用した京都の和菓子をご紹介させていただきます。
吉野葛に小豆あんを練り込み、枠に流して蒸しあげて米粉をつけて、ほどよく焼いた和菓子です。
菓銘葛焼
店名塩芳軒
住所京都市上京区黒門通中立売上ル飛騨殿町180
電話(075)441-0803
2019
721

祇園囃子

本日より祇園祭・後祭の宵山がはじまります。
前祭とは違い、比較的のんびりと過ごすことができます。
祇園囃子の音色を聴きながら情緒ある祇園祭を楽しんでみてはいかがでしょうか。

本日は、祇園祭にちなんだ京都の和菓子をご紹介させていただきます。
夏の定番のお菓子である葛焼をこなしで包んだ和菓子です。
菓銘祇園囃子
店名本家玉壽軒
住所京都市上京区今出川通大宮東入元伊佐町262
電話(075)441-0319
2019
722

水のほとり

水辺が恋しくなる7月。
本日は、水辺にちなんだ和菓子をご紹介させていただきます。
道明寺に水紋の焼印を押して池に映り込んだ木々の緑を表現しています。
さらに、その道明寺に氷餅をまぶすことで静寂と涼しさを感じるように仕上げている和菓子です。
菓銘水のほとり
店名とらや(京都一条店)
住所京都市上京区烏丸通一条角
電話(075)441-3111
2019
723

弥さか

早いもので祇園祭・後祭の宵山は本日が最終日。
今年も祇園祭の駒形提灯に灯りがともるのも今年が最後です。

本日は、祇園祭にちなんだ京都の和菓子をご紹介させていただきます。
八坂神社のご神紋である『左三巴(ひだりみつともえ)』と『五瓜に唐花(ごかにからはな)』をあしらった薯蕷饅頭です。
菓銘弥さか
店名游月
住所京都市左京区山端壱町田町8-31
電話(075)711-1110
2019
724

祇園祭

本日は祇園祭・後祭の山鉾巡行が行われます。
御池烏丸を出発する山鉾。
その中の、鉾のように見える大きな曳き山の北観音山、南観音山。
そして大船鉾が勇壮に進みます。
前祭に比べると比較的ゆっくりと鑑賞できる後祭の山鉾巡行です。
その後、夜には3基の神輿(みこし)が八坂神社へ戻る還幸祭が執り行われます。

本日は、祇園祭にちなんだ京都の和菓子をご紹介させていただきます。
後祭の山鉾巡行が行われる本日。
こちらの和菓子を目にすると祇園祭をよくご存じの方は、北観音山、南観音山を思い浮かべるのではないでしょうか。
祇園祭を感じる練切り製の和菓子です。
菓銘祇園祭
店名霜月
住所京都市北区西賀茂榿ノ木町5
電話(075)491-5556
2019
725

観世水

ただ今、下鴨神社では、毎年恒例の行事『みたらし祭』が7月28日(日)まで行われています。
毎年、土用の丑の頃に行われる、平安時代より続く京都の夏の神事です。
境内の御手洗池に裸足で入りロウソクを供え、その後、『鴨のくぼて』と呼ばれている茶碗に注がれたご神水を飲み干すと無病息災が叶うとされています。
『足つけ神事』とも呼ばれるこちらのお祭。
夏休みが始まったこの時期、家族連れで手をつなぎ、御手洗池に裸足で入り無病息災を願う光景を数多く目にすることができます。
こうして知らず知らずのうちに、みたらし祭で無病息災を願うという風習が次世代に受け継がれているのかもしれませんね。

本日は、水にちなんだ京都の和菓子をご紹介させていただきます。
鏡のような静かな水面をたたえる蹲踞(つくばい)。
その水面に落ちていく一滴(ひとしずく)。
鏡のような静かな水面に美しい波紋が現れます。
透明感にあふれた錦玉製の和菓子です。
菓銘観世水
店名茶寮 宝泉
住所京都市左京区下鴨西高木町25
電話(075)712-1270
2019
726

朝顔

夜明けの清々しい空気を吸い込むように、ゆっくりと筆穂のような蕾がほころんで花を咲かせます。
これからの時期、私たちにひと時の清涼感をもたらしてくれる朝顔。
今では、とても親しまれている花の一つですが、もともとは外来種。
遣唐使が種子を薬として持ち帰ったのがはじまりです。
花の色は青のみだったものが、江戸時代に入り、品種改良が進み、様々な色の花が創りだされました。

本日は、朝顔をモチーフにした京都の和菓子をご紹介させていただきます。
花だけでなく、葉とつるを添えることによって朝顔の生命力を感じる雪平製の和菓子です。
菓銘朝顔
店名鍵長
住所京都市下京区鍵屋町331
電話(075)351-3182
2019
727

白雨

先日、待ちに待った梅雨明けの発表があった近畿地方。
ようやく太陽が燦々と照りつける夏らしい光景が目の前に広がるようになってきました。
夏の強い日差しによって積乱雲が急激に成長して夕立を降らせます。
その夕立(にわか雨)のことを白雨と表現することがあります。

本日は、その白雨が菓銘になった京都の和菓子をご紹介させていただきます。
野原で可憐に咲くナデシコとは対照的に空からは、大粒の雨が降り、辺り一面を真っ白に。
こなしに表現された白雨の情景です。
菓銘白雨
店名長久堂
住所京都市北区上賀茂畔勝町97-3
電話(075)712-4405
2019
728

ひさご

豊臣秀吉が祀られていることで有名な豊国神社では、2014年より瓢箪が栽培されており、今年も実をつけて日に日に成長を続けています。
豊臣秀吉といえば、千成瓢箪。
瓢箪は、種が多く、実が鈴なりになる様子から招福、子孫繁栄の象徴とされてきました。

本日は、その瓢箪にちなんだ京都の和菓子をご紹介させていただきます。
『ひさご』や『ふくべ』とも呼ばれる瓢箪。
ユーモラスな姿は、見ているだけで心が和みます。
その瓢箪の焼印を葛焼に入れて涼やかな雰囲気に仕上げた和菓子です。
菓銘ひさご
店名茶寮 宝泉
住所京都市左京区下鴨西高木町25
電話(075)712-1270
2019
729

夏衣

7月下旬になり、ようやく本格的な夏の暑さの到来です。
蝉しぐれの中、真夏の太陽がじりじりと照りつけます。
そのような暑さの中でも涼し気に街を行き交う着物姿の女性。

本日は、夏の着物にちなんだ京都の和菓子をご紹介させていただきます。
盛夏の代表的な着物生地である『絽(ろ)』と『紗(しゃ)』。
透け感のある生地は何とも涼し気です。
道明寺羹をその『絽』や『紗』に見立てて、粒あんに着せた涼しげな日本の伝統を表現した和菓子です。
菓銘夏衣
店名鶴屋吉信
住所京都市上京区今出川通堀川西入
電話(075)441-0105
2019
730

月見草

夏のこの時期、日が暮れる頃から蕾がほころびはじめ、純白の花が月を仰ぎ見るかのように花を咲かせる『月見草』。
翌朝には、薄い紅色となりしぼんでしまいます。

月見草は、江戸時代に観賞草花として、北アメリカより渡来してきた品種です。
日本の気候に馴染むことができずに、今ではほとんど目にすることがない希少品種です。

いつからか同属種である『待宵草』を月見草と呼ぶようになりました。
待宵草も月見草と同じく、月が現れる時間帯に黄色の花を咲かせて翌朝にはしぼんでしまう一日花です。

本日は、その花にちなんだ京都の和菓子をご紹介させていただきます。
待宵草を外郎で模った和菓子です。
菓銘月見草
店名鶴屋吉信
住所京都市上京区今出川通堀川西入
電話(075)441-0105
2019
731

稚児の袖

一ヶ月にわたって執り行われてきた祇園祭。
本日、八坂神社境内の疫神社で行われる疫神社夏越祭(えきじんじゃなごしさい)をもって2019年の祇園祭が終わります。
鳥居に設けられた大茅輪をくぐって厄を祓います。

本日は、祇園祭にちなんだ京都の和菓子をご紹介させていただきます。
神の使いとして幼いながらにも重責を果たしたお稚児さん。
そのお稚児さんの袖を表現した外郎製のお菓子です。
今年の祇園祭を振り返りながら過ごしてみてはいかがでしょうか。
菓銘稚児の袖
店名長久堂
住所京都市北区上賀茂畔勝町97-3
電話(075)712-4405
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