本日のお菓子
2020
111

高雄

霜月となりました。
紅葉の見頃がいつになるのかが気になるところです。
今秋は順調に最低気温が下がりはじめ、ところによっては色づきはじめているところも出てきました。
このまま初冬を迎えれば例年通りの見頃のピークとなることでしょう。
市街地よりもひと足早く色づき始める、山々の紅葉。
その中でも高雄山神護寺は京都市内でいち早く色づき、『京都の紅葉の幕開けは高雄の神護寺から』と言われます。
2017年に出会ったこちらの和菓子。
紅葉が始まった山の色合いを、きんとんで表現しています。
菓銘高雄
店名茶寮 宝泉
住所京都市左京区下鴨西高木町25
電話(075)712-1270
2020
112

山路のつと

2015年に初めて出会ったこちらの和菓子。
紅葉(もみじ)が色づく前に秋の深まりを感じます。
こちらの菓銘『つと』とは、万葉集や源氏物語にも使用されている山の土産を意味する『山土産(やまづと)』からきています。
山路の色づき始めた草木の葉を表現した外郎製のお菓子です。
菓銘山路のつと
店名二條若狭屋
住所京都市中京区二条通小川東入る西大黒町333-2
電話(075)231-0616
2020
113

売茶翁

2017年に初めて出会った、こちらの和菓子。
急須に紅葉(もみじ)の押型が入った、こなし製の可愛らしい意匠です。
京都との関わりが深い、江戸時代に煎茶道を広めた人物の名前を銘にしています。
こなしに包まれているのは、ほうじ茶餡。
ほっこりとした安らぎを感じることができるお菓子です。
菓銘売茶翁
店名長久堂
住所京都市北区上賀茂畔勝町97-3
電話(075)712-4405
2020
114

嵐狭

いよいよ嵐山界隈の木々が色づき始めてきました。
来週末あたりから紅葉を目当てにした多くの観光客で賑わうことでしょう。
2016年に初めて出会った、こちらの和菓子。
色づいた山、そして川面に映るモミジの光景が目に浮かびます。
渡月橋から望む光景を表現した焼皮製のお菓子です。
菓銘嵐狭
店名鶴屋吉信
住所京都市上京区今出川通堀川西入
電話(075)441-0105
2020
115

並木路

堀川今出川から堀川紫明にかけて植えられている立派なイチョウ並木が色づきはじめています。
近年、上陸した台風の影響で少し小ぶりになってしまいましたが、それでも見入ってしまうほど。
特に朝日に照らされて、眩いほどに黄金色に色づいた葉が輝く光景を見た瞬間、幸せに満ち溢れ、素晴らしい1日の訪れを予感させてくれます。
2015年に初めて出会った、こちらの和菓子。
外郎生地で漉し餡を包み、黄色に色づいたイチョウの葉を模った優美な曲線が印象的な意匠のお菓子です。
菓銘並木路
店名本家玉壽軒
住所京都市上京区今出川通大宮東入元伊佐町262
電話(075)441-0319
2020
116

織部上用

霜月となり、秋の深まりをより感じるようになってきている京都市内です。
桜や銀杏などの木々が色づいている様子に目を奪われる楽しい日々となっています。
早いもので明日は暦の上では、立冬。
立冬の頃、茶の湯の世界では、新しい年のはじめとなります。
茶室の『炉』をひらき、初夏に摘み取った茶を詰めた茶壷の口を開ける『口切』の茶事が行われます。
『炉開き』には、おめでたいものとして『 三部(さんべ)』(ふくべの炭斗、織部焼の香合、伊部(備前焼)の花入)を取り合わせるのが一般的だそうです。
美濃の戦国武将でありながら、千利休の一番弟子であった『古田織部』。
織部は、大胆で自由な気風を好みました。
その当時では、ありえなかった左右非対称や焼損ないの美濃茶碗を茶席で使用したそうです。
また緑色の釉薬(ゆうやく)を使い、『織部好み』と呼ばれ、爆発的な大流行を生み出しました。
織部の名は、茶人として今なお人々に語り継がれています。
その陶器の雰囲気をお菓子に写したのが織部上用と名付けられたお饅頭です。
緑のぼかしと井桁を配したのが特徴のお菓子です。
2014年に初めて出会った、こちらの和菓子。
名声を極めた古田織部に想いを馳せていただきたいお菓子です。
菓銘織部上用
店名聚洸
住所京都市上京区大宮寺之内上ル
電話(075)431-2800
2020
117

亥の子餅

暦の上では、立冬。
この時期ならではのお菓子『亥の子餅』。
黒胡麻の風味が口の中に広がる風味豊かなお菓子です。
菓銘亥の子餅
店名長久堂
住所京都市北区上賀茂畔勝町97-3
電話(075)712-4405
2020
118

宮参り

神社では、親御さんに連れられた着物姿の7歳、5歳、3歳のお子さんたちの姿を見かけるようになってきました。
子どもたちの成長を祝う日本の年中行事『七五三参り』。
お子さんたちが成長された時、きっと今日の出来事は素敵な思い出として残ることでしょう。
神社のご本殿にある鈴のことを正式には本坪鈴(ほんつぼすず)と呼びます。
2017年に初めて出会った、こちらの和菓子。
その本坪鈴を模った上用饅頭です。
菓銘宮参り
店名亀屋良長
住所京都市下京区四条通油小路西入柏屋町17-19
電話(075)221-2005
2020
119

紅葉

紅葉(もみじ)の葉を表したお菓子も様々です。
2017年に出会ったこちらの和菓子。
琳派を代表する尾形光琳のデザインをイメージして作られた外郎製のお菓子です。
京菓子らしい引き算の世界。
菓銘があって、はじめて成立する和菓子。
和菓子の楽しさを感じることができる意匠です。
菓銘紅葉
店名游月
住所京都市左京区山端壱町田町8-31
電話(075)711-1110
2020
1110

お火焚き上用

京都の11月はお火焚きです。
寺社では御火焚祭が行われます。
呼び方は、寺社によって『火焚祭』や『御火焚祭』など様々ですが、地元住民からは『お火焚き祭(おしたけさん)』と呼ばれています。
奉納された護摩木を火床に入れて秋の収穫、五穀豊穣に感謝をして焚き上げます。
ご神火の霊力により汚れや罪が祓われ、願い事が叶うともされています。
この『お火焚き祭』は、庶民の暮らしの中でも行われています。
特に『火』を使う商家では、大切な行事で無病息災や火除けを祈願します。
そのお火焚き祭の際には、お火焚き饅頭・柚子おこし・みかんの三品が供えられます。
2017年に作っていただいたこちらの和菓子。
火に包まれている如意宝珠を表す火焔宝珠(かえんほうじゅ)の焼印が押された白とピンクのお饅頭。
お火焚き饅頭では、一般的に小麦粉を使用しますが、こちらのお火焚き饅頭は薯蕷を使用したお菓子で京菓子らしさを感じます。
菓銘お火焚き上用
店名船屋秋月
住所京都市右京区宇多野福王子町13-3
電話(075)463-2624
2020
1111

山路

2016年に初めて出会った、こちらの和菓子。
山道を表す『山路』。
抽象的な曲線で山並みを感じさせて、その時々の季節に合わせた色を使うことによって四季折々のお菓子に仕上げています。
春は、よもぎ色と桜色など。
秋は、黄色と朱色など。
この時期は、色づいた木々の彩りを表現しています。
菓銘山路
店名日栄軒
住所京都市北区小山初音町61
電話(075)491-2204
2020
1112

山彩る

栗餡に羊羹を型抜きした紅葉(もみじ)の葉をあしらったお菓子です。
この時期ならではの色合いの葉。
色づいた山の美しさを感じてみてはいかがでしょうか。
菓銘山彩る
店名長久堂
住所京都市北区上賀茂畔勝町97-3
電話(075)712-4405
2020
1113

高雄

京都の紅葉の幕開けは、高雄の神護寺からとよく言われます。
その高雄・神護寺の金堂前が見ごろとなっています。
高雄は言わずと知れた京都屈指の紅葉の名所。
高雄へ京都市街から向かう途中に佇むお店がこちらです。
そのお店が販売するお菓子はもちろん『高雄』と名付けられたお菓子です。
菓銘高雄
店名船屋秋月
住所京都市右京区宇多野福王子町13-3
電話(075)463-2624
2020
1114

竜田川

2018年に出会った、こちらの和菓子。
在原業平が『古今和歌集』で詠んだ歌
『千早(ちはや)ぶる 神代(かみよ)もきかず 龍田川(竜田川) からくれなゐに 水くくるとは』
この時期を代表する和歌の一つです。
そして、和菓子の世界でこの時期を代表する菓銘の一つ『龍田川』。
和歌とお菓子が重なり合って、色彩豊かな世界へと誘(いざな)います。
菓銘竜田川
店名亀屋良長
住所京都市下京区四条通油小路西入柏屋町17-19
電話(075)221-2005
2020
1115

木守り

立冬となって以来、寒い日々が続いている京都市内です。
寒い冬空の下、柿の木の先端に残っている柿の実。
柿がその木を守っているように見える事から『木守り』と呼ばれています。
冬の季語でもある『木守り』。
柿の実を全て収穫せずに来年もよく実りますようにという祈りを込めて一つ、二つ、取り残しておきます。
また、お腹を空かせた小鳥の為にとも言われています。
そこには、大地や自然などへの感謝の気持ちが込められています。
いつまでも残ってほしい習わしです。
2014年に出会った、こちらの和菓子。
柿を模った外郎製です。
菓銘木守り
店名聚洸
住所京都市上京区大宮寺之内上ル
電話(075)431-2800
2020
1116

梢の錦

木々が色づき、場所によっては紅葉の見頃となっているところも・・・
2017年に初めて出会った、こちらの和菓子。
晩秋の季語が菓銘になっています。
梢に纏う錦の様は、紅葉を意味する言葉としてはとても相応しいものです。
その言葉通りの色合いで作られた村雨。
村雨の下には、小倉羹。
村雨と小倉羹の食感を楽しめる和菓子です。
菓銘梢の錦
店名亀屋則克
住所京都市中京区堺町通三条上ル大阪材木町702
電話(075)221-3969
2020
1117

深山の錦

日々、多彩な色合いに変化していく京都の山々。
京都で暮らしていると、特別なところに出かけなくても、市街地より山を眺めているだけで秋の深まりから冬の訪れを感じることができます。
市街地よりもひと足早く色づき始める山々の紅葉。
色づいた山々のことを『山粧う』と表現します。
まさに、その表現が相応しい京都の山々です。
2014年に初めて出会った、こちらの和菓子。
色づいた紅葉(もみじ)を表現した色合いのこなしに型押しされた紅葉(もみじ)。
階調のあるところに型押しすることによって自然美が表現されています。
菓銘深山の錦
店名千本玉壽軒
住所京都市上京区千本通今出川上ル
電話(075)461-0796
2020
1118

大輪

西本願寺境内に植えられている京都市指定天然記念物である大銀杏が色づきはじめています。
ただ今、西本願寺境内では11月23日まで毎年恒例の『献菊展』が行われています。
丹精込めて育てられた菊たちが花開き、見頃となっています。
2017年に出会った、こちらの和菓子。
立派に誇らしく咲く菊の花を表現しています。
菓銘大輪
店名笹屋吉清
住所京都市左京区下鴨東半木町67
電話(075)781-0904
2020
1119

銀杏餅

茶道の千家三代目『千 宗旦』の命日(12月19日)を1ケ月繰り上げて毎年11月19日に宗旦忌が行われます。
本日がその日です。
千 宗旦は千 利休の孫にあたる方です。
上京区・寺之内にあります今日庵には千 宗旦、手植えの銀杏が色鮮やかに黄金色に染まり、大きく高くそびえ立っています。
その銀杏を『宗旦銀杏』と呼び、この日にその実を使った『銀杏餅』が茶菓子として用いられます。
2015年に初めて出会った、こちらの和菓子。
京都ではこの時期、銀杏餅を多くの和菓子屋で見かけることができます。
まだ召し上がったことがない方は、この時期ならではのお菓子を召し上がってみてはいかがでしょうか。
菓銘銀杏餅
店名聚洸
住所京都市上京区大宮寺之内上ル
電話(075)431-2800
2020
1120

保津の秋

嵐山が紅葉の見頃を迎えようとしています。
保津川を彩る色づいた木々たち。
川面にひらり、ひらりと舞い散り、流れてゆく光景は日本の美そのもの。
2018年に出会った、こちらの和菓子。
その様を表現したお菓子です。
(都合により、しばらくの間、上生菓子の販売はしておりません。)
菓銘保津の秋
店名長久堂
住所京都市北区上賀茂畔勝町97-3
電話(075)712-4405
2020
1121

里の秋

山彩るこの時期。
たわわに実る柿。
2016年に出会った、こちらの和菓子。
柿を表現した焼皮製です。
菓銘里の秋
店名鶴屋吉信
住所京都市上京区今出川通堀川西入
電話(075)441-0105
2020
1122

古都の秋

ただ今、清水寺の夜間特別拝観が11月30日まで行われています。
2017年に出会った、こちらの和菓子。
焼ごてで清水の舞台を入れ、今まさに紅に染まっている『清水寺の紅葉』を表現したお菓子です。
菓銘古都の秋
店名游月
住所京都市左京区山端壱町田町8-31
電話(075)711-1110
2020
1123

林檎

2018年に初めて出会った、こちらの和菓子。
店頭で一際目を引く、艶やかなリンゴを模った可愛らしい、こなし製のお菓子です。
こなしに寒天をかけて、リンゴ特有の艶を表現しています。
爽やかな味わいのキャラメルりんご餡。
きっと、和菓子のイメージが変わることでしょう。
菓銘林檎
店名亀屋良長
住所京都市下京区四条通油小路西入柏屋町17-19
電話(075)221-2005
2020
1124

梢の錦

晩秋の季語として用いられる、『梢の錦』。
『樹木の先』を意味する梢に纏う錦。
紅葉を表現する言葉としてとても相応しい、美しい表現です。
梢に見立てた茶色のきんとんの上に、赤、黄、緑のそぼろをあしらい、色づいた木々を表現したお菓子です。
菓銘梢の錦
店名山もと
住所京都市左京区北白川東蔦町24-4
電話(075)707-8080
2020
1125

龍田川

京都各地で散り紅葉が楽しめるようになっています。
在原業平(ありわらのなりひら)が『古今和歌集』で詠んだ龍田川。
『千早(ちはや)ぶる 神代(かみよ)もきかず 龍田川 からくれなゐに 水くくるとは』
『龍田川』のお菓子は秋の定番のお菓子のひとつです。
こちらは2014年に特別に作っていただいた和菓子。
水色の小田巻きんとんを川に見立てて、色鮮やかなきんとんで川を流れる紅葉を表現。
京菓子らしい抽象的なお菓子です。
菓銘龍田川
店名聚洸
住所京都市上京区大宮寺之内上ル
電話(075)431-2800
2020
1126

まねき上げ

南座で行われる吉例顔見世興行の開催が近づいてきました。
今年は12月5日から19日までの開催です。
歌舞伎役者の名前が書かれた招き看板が劇場の正面玄関の上に掲げられると、京都に本格的な冬の訪れがやってきたことを感じずにはいられません。
招き看板の上には櫓(木でできた台)、梵天(神様が宿る物)、そして大屋根が見えます。
2019年に出会ったこちらの和菓子。
歌舞伎の緞帳(どんちょう)に使用される黒、緑、橙の三色を使用して南座の大屋根をモチーフにした外郎製の和菓子です。
菓銘まねき上げ
店名鍵甚良房
住所京都市東山区大和大路通四条下ル小松町140
電話(075)561-4180
2020
1127

落ち葉路

先日、気象庁の生物季節観測(動物は全廃、植物は大幅縮小)の見直しがニュースとなっていました。
見直し後、残ったものの中に『落葉日』というものがあります。
京都では、二条城に植えられている標本木であるイチョウの葉が約8割散った日のことを『落葉日』として発表しています。
2015に出会った、こちらの和菓子。
これからは落葉を題材にした意匠を数多く見かけるようになることでしょう。
散った葉が『美』の素材として扱われる日本の美意識。
こちらのお菓子もそのひとつではないでしょうか。
菓銘落ち葉路
店名山もと
住所京都市左京区北白川東蔦町24-4
電話(075)707-8080
2020
1128

栗の子

色づいていた紅葉の葉が散り、本格的な冬の到来はもう目の前。
秋の和菓子として、私たちを楽しませてくれた栗を使用したお菓子たち。
栗好きにとっては少し名残惜しい時期がやってきました。
菓銘栗の子
店名亀屋重久
住所京都市右京区谷口梅津間町
電話(075)461-7365
2020
1129

織部

2017年に初めて出会った、こちらの和菓子。
様々な差し色で春夏秋冬を表現するこちらのお店の上用饅頭。
この時期は、やはり緑色の織部。
長年、京都で菓子職人として過ごしてこられたからこその意匠です。
菓銘織部
店名緑菴
住所京都市左京区浄土寺下南田町126-6
電話(075)751-7126
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