本日のお菓子
2020
71

祇園団扇

文月となった京都市内。
例年であれば、四条烏丸界隈から八坂神社一帯は祇園祭で賑わう一ケ月となりますが、今年は山鉾巡行をはじめとする主だった神事が中止となってしまいました。
例年のような祇園祭で盛り上がる文月ではありませんが、祇園祭そのものが中止となったわけではなく、疫病退散を願う文月であることには変わりません。
2014年に出会ったこちらの和菓子は、団扇を模った餅皮製です。
菓銘祇園団扇
店名亀屋則克
住所京都市中京区堺町通三条上ル大阪材木町702
電話(075)221-3969
2020
72

星祭

7月に入ると、五節句の一つ『七夕(しちせき)の節句(供)』にちなんだ和菓子を見かけるようになります。
『笹の節句』として幼い頃より親しんできた節句です。
6日の夜に短冊に願い事を書き、笹に飾ります。
そして7日には、その七夕飾りを海や川へ流す『七夕流し』によって神様に持ち去ってもらいます。
2015年に初めて出会ったこちらの和菓子。
短冊がそよぐ風に揺れた情景を表現しています。
菓銘星祭
店名長久堂
住所京都市北区上賀茂畔勝町97-3
電話(075)712-4405
2020
73

岩しずく

滴り落ちる岩清水。
水が恋しくなるこれからの時季、清らかな水は私たちに癒しをもたらしてくれます。
夏の光を受けてキラキラと輝く水の様子を錦玉ときんとんの色合いで表現した和菓子です。
菓銘岩しずく
店名笹屋伊織
住所京都市下京区七条通大宮西入花畑町86
電話(075)371-3333
2020
74

葛焼

伝統的な和菓子として夏の京都には欠かせない『葛焼き』。
吉野葛に小豆あんを練り込み、枠に流して蒸しあげて、かたくり粉をつけて程よく焼いて仕上げたものです。
ほど良い甘さと葛ならではの喉越しの良さが魅力です。
菓銘葛焼
店名緑菴
住所京都市左京区浄土寺下南田町126-6
電話(075)751-7126
2020
75

金魚鉢

7月に入り、京都市内も梅雨明け間近となってきました。
本格的な夏の訪れはもうそこまで・・・
夏といえば、花火や夏祭り。
縁日ですくった金魚を持ち帰り、金魚鉢に水草と一緒に育てた幼少期。
夏になるとあの頃の懐かしい出来事を思い出します。
今年は、そのような夏の思い出をつくることができないお子さまが多いかもしれません。
だからこそ、和菓子から夏の風情を感じてみてはいかがでしょうか。
菓銘金魚鉢
店名幸楽屋
住所京都市北区鞍馬口通烏丸東入ル新御霊口町285-59
電話(075)231-3416
2020
76

星の光

旧暦では7月を『文月』。
その由来は様々。
その中でも、七夕にちなんだ由来が有力とされています。
短冊に詩歌や文字を書いて書道の上達を祈った七夕の行事にちなんだ『文披月(ふみひらきづき)』が転じたという説です。
2015年に出会ったこちらの和菓子。
毎年、この時期になると店頭に並びます。
夏らしく葛で光り輝く星を表現した涼しげな意匠。
星への想いが感じられる和菓子です。
星に願いを込めていただいてみてはいかがでしょうか。
菓銘星の光
店名京都鶴屋 鶴壽庵
住所京都市中京区壬生梛ノ宮町24
電話(075)841-0751
2020
77

銀河

本日は七夕の節句です。
この節句で真っ先に思い浮かべるのが七夕伝説ではないでしょうか。
天の川を隔てて会えない牽牛星と織女星が、年に一度だけ七月七日に天の川を渡って会う儚い物語。
天上の川『天の川銀河』にちなんだ和菓子です。
和菓子の世界では、ブルーという色目は、食欲がわかないとされて数年前まではあまり見かけることがありませんでした。
その色目を大胆に使用してこちらのお菓子を発案したのが、外国からやって来た職人さん。
日本人の感性では、生れなかったであろう斬新な意匠のお菓子です。
まさに銀河という菓銘がふさわしい和菓子です。
今では、この時期の人気商品として多くの方々が買い求めます。
菓銘銀河
店名亀屋良長
住所京都市下京区四条通油小路西入柏屋町17-19
電話(075)221-2005
2020
78

夏羽織

昨日より二十四節気では小暑。
本格的な夏の暑さがはじまる頃です。
2017年に出会ったこちらの和菓子。
新暦の七夕の頃。
夜空に見える星空。
涼やかな朝顔模様の優美な羽織りをまとって、夜風にあたりながら星空を見上げる夏姿をイメージした外郎製の和菓子です。
菓銘夏羽織
店名長久堂
住所京都市北区上賀茂畔勝町97-3
電話(075)712-4405
2020
79

水中花

これからの時期になると、つい喉ごしのいい葛のお菓子を買い求めてしまうという方も多いのではないでしょうか。
2015年に出会ったこちらの和菓子。
水面に映る花をピンク色、清らかな水を水色と白色で表現しています。
『涼』が詰まった涼し気な葛製の和菓子です。
菓銘水中花
店名二條若狭屋
住所京都市中京区二条通小川東入る西大黒町333-2
電話(075)231-0616
2020
710

夏庭

梅雨明けが待ち遠しい日々。
夏の陽射しが恋しくて・・・
2016年に出会ったこちらの和菓子。
朝陽を浴びた爽やかな夏の朝、庭に可憐に咲く石竹の花。
京都の日常的な情景を表現した道明寺羹製の和菓子です。
菓銘夏庭
店名鶴屋吉信
住所京都市上京区今出川通堀川西入
電話(075)441-0105
2020
711

夏の代表的なお菓子として様々な和菓子屋の店頭に並ぶ『鮎』。
この時期に欠かすことのできないお菓子です。
京都の鮎は、京都の代表的な川である鴨川の鮎を表現しているとか。
鴨川を鮎が身を躍らせて泳ぐ様子を思い浮かべながら召し上がってみてはいかがでしょうか。
菓銘
店名鍵甚良房
住所京都市東山区大和大路通四条下ル小松町140
電話(075)561-4180
2020
712

射千

例年であれば鉾の曳き初めがはじまり四条烏丸界隈が賑わう日です。
その曳き初めも中止となり、今年は少し淋しい四条烏丸界隈の雰囲気です。
祇園祭期間に町家の玄関先には『ヒオウギ』という花が活けられて飾られます。

アヤメ科の植物で夏にオレンジ色の花を咲かせます。
現在、広沢池周辺でも花を咲かせている様子を目にすることができます。
ヒオウギは一日花のため、朝から花を咲かせて夕方にはしぼんでしまいます。

葉が扇を開いたような姿が特徴でヒオウギと呼ばれるようになりました。
昔からヒオウギは悪霊祓いに用いられたことから、怨霊の怒りを鎮めるために始まった祇園祭にはヒオウギが欠かせないものとされてきました。
ヒオウギの種子は漆黒色の特徴的な色で『射干玉(ぬばたま)』または『烏羽玉(うばたま)』と呼び、万葉集の中でも詠われています。
ヒオウギは一般的には『檜扇』と書きますが、 本来は『射千』と書きます。
現在では、『射千』を晩春に咲くシャガを意味することが多く、混同される方も多いのではないでしょうか。
2016年に出会ったこちらの和菓子は、そのヒオウギをモチーフにした外郎製の和菓子です。
菓銘射千
店名鶴屋吉信
住所京都市上京区今出川通堀川西入
電話(075)441-0105
2020
713

鉾巡り

祇園祭・前祭の鉾が立ち並び、駒形提灯に灯が灯り、祇園囃子に誘われるように四条烏丸界隈を散策しながら夕涼みをする例年。
今年は、毎年の夏の楽しみがなくなり少し淋しい気分です。
こちらは2015年に出会ったこちらの和菓子。
駒形提灯がゆらめく夜。
美しい鉾を表現した外郎製のお菓子です。
菓銘鉾巡り
店名千本玉壽軒
住所京都市上京区千本通今出川上ル
電話(075)461-0796
2020
714

宵山

私たちの世代は、夏になると賑わいのある祇園祭が当たり前のように行われるものだと思っていました。
今年は、例年のような四条烏丸界隈の様子とはならず、厳かに神事が執り行われている祇園祭。
お菓子からだけでも祇園祭を感じてください。
八坂神社のご神紋である左三巴と木瓜紋があしらわれた薯蕷饅頭です。
菓銘宵山
店名笹屋伊織
住所京都市下京区七条通大宮西入花畑町86
電話(075)371-3333
2020
715

にぎわい

来年は、祇園囃子が「コンチキチン」と鳴り響く賑わいが戻ってくることを願っています。
2017年に出会ったこちらの和菓子。
赤い斑点は、山鉾の網隠し。
お囃子に使う鉦(かね)の下げ緒が揺れる様を水色の線で表現しています。
そして、表面には祇園祭には無くてはならない八坂神社の御神紋である『五瓜に唐花(ごかにからはな)』がほどこされています。
錦玉と小豆入り餅羊羹製のお菓子です。
菓銘にぎわい
店名亀屋良長
住所京都市下京区四条通油小路西入柏屋町17-19
電話(075)221-2005
2020
716

祇園ばやし

例年であれば、鉾が建ち並び、祇園囃子が鳴り響く宵山。
来年は祇園祭が例年通りに執り行われることを祈っています。
2016年に出会ったこちらの和菓子。
焼印で駒形提灯を入れて宵山の賑わいを表現した和菓子です。
菓銘祇園ばやし
店名日栄軒
住所京都市北区小山初音町61
電話(075)491-2204
2020
717

祇園祭

例年であれば、7月17日は祇園祭の最大の見どころである前祭山鉾巡行が執り行われる日でした。
今年は残念ながら中止となってしまいましたが、気分だけでも・・・
夏空の下、鉾が動いている様子を表現した和菓子です。
夏空を表現した水色、鉾の懸想品を表現した赤色と黄色。
賑わっている雰囲気を感じてもらえるようにとパステル調に仕上げられています。
菓銘祇園祭
店名二條若狭屋
住所京都市中京区二条通小川東入る西大黒町333-2
電話(075)231-0616
2020
718

若葉蔭

夏の季語である『金魚』。
金魚が涼し気に泳ぐさまを表した水もののお菓子を様々な和菓子屋で見かける時期となりました。
こちらの和菓子は、大正時代から続いている琥珀製のお菓子です。
水面に浮かぶ青葉の陰を生き生きと泳ぐ金魚。
写実的な美しい意匠、そして見た目にも涼しげなことから多くの方が買い求める人気の和菓子です。
菓銘若葉蔭
店名とらや(京都一条店)
住所京都市上京区烏丸通一条角
電話(075)441-3111
2020
719

夏床几

2016年に出会ったこちらの和菓子。
風鈴の音色で夕涼み。
今では少なくなった風情ある夏の過ごし方。
そのイメージを表現した外郎製の和菓子です。
菓銘夏床几
店名鶴屋吉信
住所京都市上京区今出川通堀川西入
電話(075)441-0105
2020
720

涼味

京都らしい蒸し暑い夏には、やはり涼し気な和菓子が恋しくなります。
数多くの涼しげな和菓子を見かけますが、キウイを使用した和菓子は珍しいのではないでしょうか。
火照った身体を葛羹の甘さとキウイの酸味が癒してくれます。
和菓子好きはもちろん、和菓子の甘さが苦手な方にも、さっぱりと召し上がっていただける和菓子です。
菓銘涼味
店名長生堂
住所京都市左京区下鴨上川原町22-1
電話(075)712-0677
2020
721

水花火

ようやく蝉が鳴きはじめて、夏らしくなってきた京都市内です。
今年は、下鴨神社の『みたらし祭』も中止となり、京都の夏を感じるお祭りは、縮小か中止のいずれかとなってしまいました。
そして、日本の夏を象徴する花火大会も軒並み中止となりました。
夏の思い出をつくることが難しくなりそうですが、和菓子から夏を感じてください。
2018年に出会ったこちらの和菓子。
夜空を彩る花火。
水面に映る花火を表現しています。
目にも涼やかな和菓子が夏の暑さを和らげてくれます。
菓銘水花火
店名えん寿
住所京都市右京区太秦多藪町14-93
電話(075)432-7564
2020
722

宇治の華

本日から二十四節気では大暑です。
暑さが極限に達する頃です。
2017に出会ったこちらの和菓子。
大暑の頃、各地で行われる花火大会。
外郎生地に花火の型のすり込みをいれて華やいだ感じの意匠に仕上げられています。
京都では、過去に宇治の花火大会が行われていました。
職人さんが幼い頃に毎年楽しみにしていた宇治の花火大会から『宇治の華』という菓銘がつけられています。
菓銘宇治の華
店名長久堂
住所京都市北区上賀茂畔勝町97-3
電話(075)712-4405
2020
723

朝露

早朝より蝉しぐれが鳴り響き、日本の夏らしさをよりいっそう感じるようになってきました。
日本の夏をイメージする花、『朝顔』。
幼い頃、毎朝じょうろで朝顔に水やりをしていたことを思い出します。
日々成長していく朝顔の様子を見て、植物たちの小さな命の尊さに気づかされたあの頃。
外郎と錦玉羹で朝露をのせて涼やかに花開く様子を表現しています。
菓銘朝露
店名笹屋伊織
住所京都市下京区七条通大宮西入花畑町86
電話(075)371-3333
2020
724

巡行

例年であれば本日は祇園祭の後祭山鉾巡行が執り行われる日でした。
今年は残念ながら中止となってしまいました。
一日でも早く、心が和むニュースに溢れた穏やかな暮らしに戻ることを祈るばかりです。
2015年に出会ったこちらの和菓子は、山や鉾の屋根から突き出ている網隠しをイメージしたものです。
菓銘巡行
店名亀屋良長
住所京都市下京区四条通油小路西入柏屋町17-19
電話(075)221-2005
2020
725

夏衣

盛夏の代表的な着物に透け感のある涼しげな生地『絽(ろ)』と『紗(しゃ)』があります。
涼しげな見た目とサラリとした肌ざわりは、暑いこの時期の和装には欠かすことができません。
道明寺羹をその『絽』や『紗』に見立てて、粒あんに着せた涼しげな日本の伝統を表現した和菓子です。
菓銘夏衣
店名鶴屋吉信
住所京都市上京区今出川通堀川西入
電話(075)441-0105
2020
726

花ゆふ

7月も終わりに近づき落葉広葉樹の緑が色濃くなっている中、一際鮮やかに百日紅(サルスベリ)の花が彩りを添えてくれています。
百日紅は、江戸時代に仏縁の木として中国から渡来して寺社の庭園に植えられました。
2017年に出会ったこちらの和菓子。
お菓子の色が美しくなるようにこだわって作られた薯蕷羹と錦玉羹の組み合わせです。
錦玉羹の中に見られる彩りは村雨です。
風に揺れる百日紅の花の情景から【花ゆふ】という菓銘となっています。
菓銘花ゆふ
店名長久堂
住所京都市北区上賀茂畔勝町97-3
電話(075)712-4405
2020
727

葛焼

葛焼は夏の代表的なお菓子として親しまれている京都の和菓子です。
吉野葛に餡を練りこみ、枠に流して蒸しあげた後に片栗粉をまぶして程よく焼いて仕上げています。
暑い夏の時期、葛は昔から滋養強壮効果が高い食材として食べられてきました。
葛の滋養強壮効果を理解していた先人たちが、暑い夏を何事もなく過ごすための知恵かもしれません。
見た目は素朴ですが、とても味わい深く、お抹茶によく合う和菓子です。
菓銘葛焼
店名長生堂
住所京都市左京区下鴨上川原町22-1
電話(075)712-0677
2020
728

すいか

今年は梅雨明けが遅れて夏本番という雰囲気になったかと思うとすぐに立秋を迎えてしまうかもしれませんね。
この時期、旬の食材として口にする西瓜。
西瓜は90%が水分であるため水分補給にはうってつけの野菜です。
その水分には様々な栄養素が含まれていて、この時期は夏バテや熱中症の予防として摂取するといいそうです。
2016年に出会ったこちらの和菓子は、西瓜をモチーフにした外郎製です。
西瓜の種に見立てた黒ごま。
まるで本当の西瓜のような雰囲気です。
菓銘すいか
店名松彌
住所京都市中京区新烏丸通二条上ル橘柳町161-2
電話(075)231-2743
2020
729

打ち水

暑い夏、京都では門掃き(かどはき)をした後、打ち水を行います。
京都に暮らす人々が行う、この時期らしい見慣れた光景です。
その光景を表現したお菓子です。
白い淡雪羹の上に打ち水を表現する透明な吉野羹。
吉野羹の中に入っている三粒の小豆は、三つの踏石を表しています。
暑い時期だからこそ、いただける特別なお菓子です。
菓銘打ち水
店名聚洸
住所京都市上京区大宮寺之内上ル
電話(075)431-2800
2020
730

渚にて

海へ出かけたいのに、出かけずらい今夏。
海辺で楽しむスパークリングワインをイメージして作られた和菓子です。
スパークリングワインが入った琥珀羹。
こちらの和菓子から渚の爽やかな風を感じてみませんか。
菓銘渚にて
店名長久堂
住所京都市北区上賀茂畔勝町97-3
電話(075)712-4405
2020
731

浜土産

早いもので明日からは8月。
暦の上では、一週間後に立秋。
今年はあまり夏を感じることなく秋を迎えそうです。
せめてお菓子からだけでも京都の夏を感じてください。
京都の涼菓として親しまれているお菓子です。
夏の海辺を想像してしまう蛤の殻をふたつに割ると、その中には琥珀色の寒天と浜納豆。
見るからに涼しげなお菓子です。
空いた方の殻で琥珀色の寒天をすくって食べるのが通の食べ方です。
菓銘浜土産
店名亀屋則克
住所京都市中京区堺町通三条上ル大阪材木町702
電話(075)221-3969
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