本日のお菓子
2021
21

節分

如月となり、明日は節分。
『鬼は外ぉ~福は内ぃ~』のお馴染みの掛け声。
節分の主役である鬼。
鬼の独特の風姿には理由があります。
陰陽五行では鬼の出入りする方角は北東(鬼門)とされています。
北東は丑寅(うしとら)の方角となり、そこから鬼の風姿は、頭には角があり、虎の縞模様のパンツを履いているようになったと言われています。
また、鬼の色にも理由があり、五蓋(ごがい)からきているそうです。
五蓋とは、仏教における瞑想修行を邪魔する五つの煩悩のことです。
赤鬼は欲深く、青鬼は怒りっぽく、緑鬼は怠け者、黒鬼は疑い深く、黄鬼は甘え者。
例年であれば京都各地で追儺式が賑やかに執り行われますが、今年は例年とは違う様子となりそうです。
2017年に出会った、こちらの和菓子。
きんとんで赤鬼を表現しています。
練切りで作られた角がとても可愛らしいお菓子です。
菓銘節分
店名亀屋光洋
住所京都市左京区一乗寺払殿町17-12
電話(075)711-3764
2021
22

厄払い

本日2月2日は節分。
文字通りに季節の分かれ目であるこの日は、邪気が入りやすいと考えられており、その邪気払いの一つとして豆まきが行われます。
京都では、表鬼門にあたる『吉田神社』、そして、裏鬼門にあたる『壬生寺』が特に有名で例年であれば多くの参拝者で賑わいます。
2015年に出会った、こちらの和菓子。
大豆を用いて作られた『きな粉餡』を餅皮で包んで升の形に仕上げたお菓子です。
無駄を一切省いた伝統を感じる意匠。
口の中いっぱいに広がる大豆の香りに、親しみと懐かしさを感じます。
菓銘厄払い
店名京都鶴屋 鶴壽庵
住所京都市中京区壬生梛ノ宮町24
電話(075)841-0751
2021
23

初午

本日2月3日は『初午(はつうま)』。
稲荷神のお祭りです。
例年、伏見稲荷大社は多くの参拝者で賑わいます。
初午は、伏見稲荷大社の主祭神であるウカノミタマが、和銅4年(711年)の初午の日に伊奈利山(いなりやま・京都市東山連峰)へ降臨された日といわれています。
それ以降、伏見稲荷大社に『初午詣(はつうまもうで)』を行うようになりました。
黄味あんを外郎で包んで稲荷大神様の使いとされている狐の顔を模ったお菓子です。
菓銘初午
店名日栄軒
住所京都市北区小山初音町61
電話(075)491-2204
2021
24

さえずり

昨日2月3日から二十四節気『立春』となります。
立秋から下がりはじめた平均気温が、立春を迎えるとともに上昇へと転じはじめます。
体感として春を感じるような温かさになるのはまだ先ですが、立春を過ぎると動植物は気温の変化を敏感に感じ取り春の兆しを私たちに知らせてくれます。
2017年に出会った、こちらの和菓子。
活発に活動をはじめる小鳥を表現した外郎製のお菓子です。
(都合により、しばらくの間、上生菓子の販売はしておりません。)
菓銘さえずり
店名長久堂
住所京都市北区上賀茂畔勝町97-3
電話(075)712-4405
2021
25

蝋梅

2020年に出会った、こちらの和菓子。
寒空の下、私たちにいち早く春の訪れを知らせてくれる蝋梅の花が見頃を迎えようとしています。
華々しく咲くというよりは、この時期らしくどこか控えめに咲く印象が強い花です。
その蝋梅を表現した、きんとん製のお菓子です。
菓銘蝋梅
店名老松
住所京都市上京区北野上七軒
電話(075)463-3050
2021
26

早わらび

立春になると『早わらび』と名付けられたお菓子が店頭に並ぶようになってきます。
2018に初めて出会った、こちらの和菓子。
こなしの生地に表現された芽吹いて間もない蕨(わらび)の様子。
少しずつ訪れる春を感じるお菓子です。
菓銘早わらび
店名千本玉壽軒
住所京都市上京区千本通今出川上ル
電話(075)461-0796
2021
27

椿餅

日本最古の餅菓子とされている椿餅。
源氏物語にも登場するお菓子です。
源氏物語『第34帖・若菜上』の中で、
『椿い餅、梨、柑子やうのものども、様々に筥の蓋どもにとりまぜつつあるを、若きひとびと、そぼれとり食ふ』
と若い人々が蹴鞠のあとの宴で食べる場面が登場します。
こちらの椿餅は、道明寺に肉桂が混ぜられており、一口食べると肉桂の独特の香りが口の中に広がります。
菓銘椿餅
店名とらや(京都一条店)
住所京都市上京区烏丸通一条角
電話(075)441-3111
2021
28

初音

本日2月8日より七十二候では、黄鶯睍睆(うぐいすなく)となります。
鶯が鳴きはじめる時期です。
「ホーホケキョ」と春の到来を告げるように鳴くウグイス。
ウグイスは春告鳥(はるつげどり)と呼ばれ、その年の最初に聞く鳴き声を『初音』といい春の訪れを知らせてくれます。
音程を外した愛嬌のある鳴き声でウグイスが私たちを癒してくれます。
これから少しず上達して、春本番には美しい鳴き声で私たちを魅了してくれます。
そのウグイスをこなしで表現したお菓子です。
菓銘初音
店名新町 日栄軒
住所京都市北区小山初音町61
電話(075)491-2204
2021
29

立春寒波という言葉があるように昨日よりまた寒くなってきました。
春のような陽気だったかと思えば真冬のような寒さになり、体調管理がとても大変な時期です。
そんな天候が続いていますが、梅の蕾がほころび、見頃へとむかっています。
2018年にはじめて出会った、こちらの和菓子。
福々しい雰囲気がとても印象的なお菓子です。
菓銘
店名芳治軒
住所京都市山科区椥辻中在家町9-1
電話(075)594-5523
2021
210

恋文

みなさん、大切な方に手紙を書くことはあるでしょうか。
「手紙なんて時代遅れだよ!」って声が聞こえてきそうです。
私が学生の頃は、ラブレター。
その昔は恋文。
そして、古くは懸想文と呼ばれていました。
懸想文は相手に対する恋心を和歌に詠み、手紙に書き、草木と一緒に渡したそうです。
2014年に初めて出会った、こちらの和菓子。
バレンタインデーにちなんだお菓子です。
菓銘恋文
店名二條若狭屋
住所京都市中京区二条通小川東入る西大黒町333-2
電話(075)231-0616
2021
211

椿餅

植物の葉で包んだお菓子といえば、真っ先に思い出されるのが、桜餅、かしわ餅。
椿餅を思い出される方は茶道の経験がある方か和菓子好きの方に限られるかもしれません。
一般的には、あまり馴染みのないお菓子ですが、『椿餅』は日本最古の餅菓子といわれています。
源氏物語『第34帖・若菜上』の中で、『椿い餅、梨、柑子やうのものども、様々に筥の蓋どもにとりまぜつつあるを、若きひとびと、そぼれとり食ふ』と若い人々が蹴鞠のあとの宴で食べる場面が登場します。
その当時には砂糖は無く、甘葛(あまづら)というツタの汁を煮詰めたものでほんのりと甘味をつけていたようです。
艶やかな厚手の葉が特徴的な椿。
その椿の名の由来は、『厚葉木(あつばき)』または『艶葉木(つやばき)』からきたとされています。
名の由来にもなった葉を使ったお菓子は、葉を愛でるお菓子でもあります。
菓銘椿餅
店名二葉軒
住所京都市南区東九条中御霊町25
電話(075)691-5026
2021
212

春の想い

バレンタインが近づいてきました。
チョコレートではなく、和菓子をプレゼントなんていかがでしょうか。
ピンク色のこし餡を道明寺で包んだお菓子です。
みなさんの想いが大切な人に届きますように!
菓銘春の想い
店名京都鶴屋 鶴壽庵
住所京都市中京区壬生梛ノ宮町24
電話(075)841-0751
2021
213

想いがさね

バレンタインにちなんだお菓子です。
募る想いを表現しています。
ふんわりとした色合いから優しい恋心を感じます。
菓銘想いがさね
店名鶴屋吉信
住所京都市上京区今出川通堀川西入
電話(075)441-0105
2021
214

めぐり逢えたら

本日はバレンタインデー。
チョコレートのように仕上げられたハート型のお菓子です。
いちご風味の餡と栗が赤こし餡に包まれています。
(都合により、しばらくの間、上生菓子の販売はしておりません。)
菓銘めぐり逢えたら
店名長久堂
住所京都市北区上賀茂畔勝町97-3
電話(075)712-4405
2021
215

2018年に出会った、こちらの和菓子。
漆黒の闇に浮かぶ紅梅の花。
紅梅の色、そして黒は夜空ではなく夜の闇。
二色の色合いだけで表現した羊羹製のお菓子です。
菓銘
店名えん寿
住所京都市右京区太秦多藪町14-93
電話(075)432-7564
2021
216

わかくさ

本格的な春の訪れが待ち遠しい日々です。
2016年に初めて出会った、こちらの和菓子。
蓬の香りが口に広がる、ういろ製のお菓子です。
菓銘わかくさ
店名緑菴
住所京都市左京区浄土寺下南田町126-6
電話(075)751-7126
2021
217

初音

冬の寒さが和らぎ、春を思わせるような暖かい一日になったかと思えば、また冬の寒さ。
寒暖差が激しく、体調管理が大変な日々が続いている京都市内です。
この寒暖差は、私たちだけでなく、動植物たちにとっても大変なのかもしれません。
これからの時季、音程を外した愛嬌のある鳴き声でウグイスが私たちを癒してくれます。
ウグイスは、春告鳥(はるつげどり)と呼ばれ、その年の最初に聞く鳴き声を『初音』といい春の訪れを知らせてくれます。
これから少しず上達して、春本番には美しい鳴き声で私たちを魅了してくれます。
春を思わせるピンクのこし餡を包んだ、ふ焼き製のお菓子です。
こちらのお菓子から春を感じてみてはいかがでしょうか。
菓銘初音
店名京都鶴屋 鶴壽庵
住所京都市中京区壬生梛ノ宮町24
電話(075)841-0751
2021
218

『百花の魁(さきがけ)』と言われる梅。
これからの時期、京都の至るところから梅の便りが届くようになってきます。
かぐわしい香りが春の訪れを私たちに知らせてくれます。
福々しい梅の焼印がとても可愛らしい上用饅頭です。
菓銘
店名日栄軒
住所京都市北区小山初音町61
電話(075)491-2204
2021
219

うぐいす餅

梅の花が咲き始めるこの時期、京都の和菓子屋では梅の意匠のお菓子と並んで『うぐいす餅』が販売されます。
「春告げ鳥」ともいわれる鶯に似せて端を少しすぼめた形。
そして、青えんどう豆を挽いた粉から作られたきな粉『青大豆きな粉』を全体にまぶし、鶯のように見えるように仕上げられています。
うぐいす餅の歴史は、天正年間に遡ります。
奈良の郡山城の城主であった豊臣秀長が兄の豊臣秀吉を招いた茶会を開くにあたり、御用菓子司であった菊屋に珍しいお菓子を作るように命じたそうです。
そのお菓子を食べた秀吉は気に入り「この餅を鶯餅と名付けよ」と命じたそうです。
京都ではなく、奈良で鶯餅は生まれました。
それ以後、全国に広がり、春の訪れを感じる代表的なお菓子となりました。
菓銘うぐいす餅
店名亀屋重久
住所京都市右京区谷口梅津間町
電話(075)461-7365
2021
220

里の春

本格的な春の訪れが近づいてきました。
足もとに目を向けると地面の割れ目から春の息吹を感じるます。
2016年に初めて出会った、こちらの和菓子。
黄身しぐれに『さらし餡』をまぶしたお菓子です。
芽吹き、土が割れ、里にも春の訪れがやってきた情景が目に浮かびます。
菓銘里の春
店名笹屋春信
住所京都市西京区桂乾町66-1
電話(075)391-4607
2021
221

椿餅

この時期に見かける『椿餅』。
室町時代初期の源氏物語の注釈書である『河海抄』には、椿餅のことをもちの粉にあまづらをかけて椿の葉に包むと書かれています。
現在の道明寺粉に当たるものを戻し餅にして、砂糖の代わりにツタの汁を煮詰めた『あまづら』を含ませた餅菓子であることがわかります。
現在、京都の和菓子屋では、こし餡を道明寺で包んで椿の葉を二枚使用して挟んだ椿餅が一般的に販売されています。
こちらのお店の椿餅は、その意匠とは少し異なります。
道明寺ではなく、羽二重餅でこし餡を包んみ、寒天でコーテイングをして仕上げています。
非常に口溶けが良いのが特徴のお菓子です。
菓銘椿餅
店名鍵甚良房
住所京都市東山区大和大路通四条下ル小松町140
電話(075)561-4180
2021
222

早春

城南宮の枝垂れ梅の開花が始まっています。
満開になると、あたり一帯に漂う香しい梅の香りにうっとり。
150本ほどの枝垂れ梅が満開となった光景は豪華絢爛そのものです。
2018年に初めて出会った、こちらの和菓子。
外郎で梅を模ったお菓子です。
菓銘早春
店名茶寮 宝泉
住所京都市左京区下鴨西高木町25
電話(075)712-1270
2021
223

鶯宿梅

拾遺和歌集(しゅういしゅう)、大鏡(おおかがみ)によれば、平安中期に村上天皇は、御所清涼殿の梅が枯れたのを知り、紀貫之の娘の庭にある美しい紅梅を献上するように命じました。
この梅を大切に育ててきた娘はとても悲しみ、この歌を書いた短冊を紅梅の枝に附けて献上しました。

『勅なれば いともかしこし 鶯の 宿はと問はば いかが答えむ (紀内侍)』

(恐れ多くも天皇のご命令ですので、私はこの梅を献上致します。
しかしながら、この梅を住まいとする鶯がまた今年も飛んできて「私の宿はどこですか?
と訪ねられたら、私はどう答えればよいでしょう。」

その歌に感銘した天皇は、その紅梅を『鶯宿梅』と名づけて娘に返したそうです。
2016年に初めて出会った、こちらの和菓子。
鶯を模ったお菓子には、平安時代の故事に由来する菓銘が付けられています。
菓銘鶯宿梅
店名山もと
住所京都市左京区北白川東蔦町24-4
電話(075)707-8080
2021
224

散歩道

春の訪れは確実にやってきているようです。
陽が昇りはじめてから、しばらくすると寒さが一気に和らぎ感じる温もり。
明らかに今までとは違う太陽の陽射しです。
寒さに耐えながら過ごしていた動植物が目覚める季節。
京都市内では、山、川、寺社などの自然が身近にあるため、小さな春を感じやすいのではないでしょうか。
2017年に出会った、こちらの和菓子。
春への期待を感じるお菓子です。
足もとで顔を出してくれる小さな春を探してみませんか。
(都合により、しばらくの間、上生菓子の販売はしておりません。)
菓銘散歩道
店名長久堂
住所京都市北区上賀茂畔勝町97-3
電話(075)712-4405
2021
225

北野の春

本日2月25日は、北野天満宮でご祭神・菅原道真の命日に梅を愛した道真を偲んで梅花祭が執り行われます。
例年であれば、境内に梅の香しい匂いが立ち込める中、上七軒の芸妓さん舞妓さん達の奉仕による華やかな野点が行われます。
その野点や天神市は、残念ながら今年は中止となり、厳かに執り行われるそうです。
2015年に初めて出会った、こちらの和菓子。
紅白梅をイメージした色合いのこなしに入っている牛と梅の模様。
春の気配を感じるお菓子です。
菓銘北野の春
店名千本玉壽軒
住所京都市上京区千本通今出川上ル
電話(075)461-0796
2021
226

貝合わせ

2月も残すところわずかとなりました。
来週は、五節句のひとつ『上巳の節句』を迎えます。
昔は、春の訪れを祝い、無病息災を願う厄払いの行事でした。
現在では、桃の節句として親しまれ、ひな祭りとして女の子の成長を祝う行事となっています。
ひな祭りの代表的な食べ物である蛤(はまぐり)。
蛤の貝殻は、一対になっている貝殻でないとぴったりと合うことがない二枚貝です。
このことからやがて結婚する女性の幸せを願い、ひな祭りでも用いられるようになりました。
2016年に初めて出会った、こちらの和菓子。
蛤を模った薯蕷製のお菓子です。
菓銘貝合わせ
店名伏見駿河屋
住所京都市伏見区下油掛街174番地
電話(075)611-0020
2021
227

水ぬるむ

本格的な春が少しずつ近づいてくるにつれて、身を切るような冷たかった水が、陽の光に温められて温もりを感じはじめるようになってきます。
今のように文明が発達していなかった昔の人々は、私たちとは違い、身の回りの水温からも春が近づいていることを敏感に感じとっていたことでしょう。
2015年に初めて出会った、こちらの和菓子。
外郎で水を表現したお菓子です。
菓銘水ぬるむ
店名二條若狭屋
住所京都市中京区二条通小川東入る西大黒町333-2
電話(075)231-0616
2021
228

雛ごろも

今月も残すところあとわずかとなってきました。
明日からは弥生。
そして3月3日は、雛祭りとして親しまれている『上巳の節句』となります。
別名『桃の節句』とも呼ばれ、うららかな春の訪れにふさわしい行事です。
例年、桃の花が見頃となるのは、一ヶ月遅れた桜の開花の頃となります。
京都では、旧暦にならい、一ヶ月遅れて4月3日に行なわれるご家庭が多くあります。
まさに『桃の節句』と呼ばれるのにふさわしい風景の中で行われることになります。
2017年に出会った、こちらの和菓子。
お雛様の優美な着物をイメージした、こなし製のお菓子です。
菓銘雛ごろも
店名鶴屋吉信
住所京都市上京区今出川通堀川西入
電話(075)441-0105
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