本日のお菓子
2021
51

唐衣

水辺で花を咲かせている杜若(カキツバタ)。
その花の様子が燕(ツバメ)の飛び立つ姿に似ていることから燕子花(カキツバタ)とも書きます。
2017年に初めて出会った、こちらの和菓子。
杜若の花を表現した、この時期を代表するお菓子の一つです。

『唐衣 着つつなれにし 妻しあれば はるばる来ぬる 旅をしぞ思ふ(在原業平)』

句頭に『か・き・つ・ば・た』を入れた折句と呼ばれる伊勢物語に登場する有名な和歌です。
三河国八橋で在原業平は、杜若が咲き誇る様子を見てこの和歌を詠んだそうです。
餡を外郎生地で折りたたみながら包んだとても無駄がない意匠です。
菓銘唐衣
店名千本玉壽軒
住所京都市上京区千本通今出川上ル
電話(075)461-0796
2021
52

柏餅

京都の様々な和菓子屋でこの時期見かける柏餅。
柏餅は日本独特の和菓子です。
柏の木は古来から神聖な木とされ、柏の木に神が宿っているということから『拍手を打つ』と言う言葉が生まれたそうです。
その柏の木は新芽が出ないと古い葉が落ちないために『跡継ぎが途絶えない』ということに結びつき縁起物となりました。
2019年に出会った、こちらの和菓子。
こし餡、味噌餡を包んだ外郎製の柏餅です。
菓銘柏餅
店名とらや(京都一条店)
住所京都市上京区烏丸通一条角
電話(075)441-3111
2021
53

緑陰

2015年に初めて出会った、こちらの和菓子。
木々の新緑をイメージした色に染めた餡を葛で包んだ、初夏にふさわしい葛まんじゅう製の和菓子です。
菓銘緑陰
店名茶寮 宝泉
住所京都市左京区下鴨西高木町25
電話(075)712-1270
2021
54

こいのぼり

5月5日は、五節句の一つである『端午の節句』です。
男児の出世と健康を願って飾る鯉のぼりですが、現在では見かけることが少なくなりました。
青空の下、そよ吹く風にのって気持ち良さそうに泳ぐ鯉のぼり。
いつまでも残り続けて欲しい光景です。
2019年に初めて出会った、こちらの和菓子。
美しいグラデーションで表現した鱗。
その文様は、伝統文様の一つである青海波。
青海波には、『未来永劫へと続く幸せ』の願いが込められています。
曲線が重なり合った造形美に魅了されるとともに、安らぎを感じるお菓子です。
菓銘こいのぼり
店名亀屋良長
住所京都市下京区四条通油小路西入柏屋町17-19
電話(075)221-2005
2021
55

端午の節句

本日5月5日は二十四節気では『立夏』となり、夏のはじまりとなります。
そして、五節句の一つ『端午の節句』。
今では男の子の節句となっていますが、その昔は『菖蒲の節句』と呼ばれ、邪気を払う為に、菖蒲を浸したお酒や煎じたものを飲んだりしていたそうです。
江戸時代になり、『菖蒲の節句』が『尚武の節句』とされ、男の子の誕生と成長を祝う節句へと変貌を遂げていきました。
端午の節句に欠かせない鯉のぼり、そして鎧や兜。
2020年に初めて出会った、こちらの和菓子。
葛焼きに兜の焼印をいれて、男の子の誕生と成長を祝う節句菓子に仕上げられています。
菓銘端午の節句
店名亀屋則克
住所京都市中京区堺町通三条上ル大阪材木町702
電話(075)221-3969
2021
56

葵がさね

例年であれば5月は葵祭で賑わう京都市内。
今年も昨年と同様に静かな5月。
2018年に出会った、こちらの和菓子。
十二単の襲ねを題材にして外郎生地で葵祭を表現しています。
菓銘葵がさね
店名二條若狭屋
住所京都市中京区二条通小川東入る西大黒町333-2
電話(075)231-0616
2021
57

大田の沢

上賀茂神社の境外摂社『大田神社』の境内にある大田の沢では、天然記念物のカキツバタが見頃を迎えています。
平安時代の歌人・藤原俊成が美しいカキツバタの様子に魅せられて
『神山(こうやま)や 大田の沢のかきつばた ふかきたのみは 色にみゆらむ』
と詠みました。
2017年に出会った、こちらの和菓子。
その大田の沢のカキツバタにちなんだお菓子です。
(都合により、しばらくの間、上生菓子の販売はしておりません。)
菓銘大田の沢
店名長久堂
住所京都市北区上賀茂畔勝町97-3
電話(075)712-4405
2021
58

花束

明日は『母の日』。
今や日本では、すっかり定着した5月・第2日曜の『母の日』。
その始まりは明治時代に遡ります。
アメリカ人のアンナ・ジャービスという一人の女の子が、母の死が切っ掛けとなり1905年に、【生きている間にお母さんに感謝の気持ちを伝える機会を!】と働きかけたのが始まりだとされています。
その結果、アメリカでは1914年に5月・第2日曜を『母の日』として制定しました。
日本では、違う日に母の日を制定するも、それほど国民には普及することはありませんでした。
その後、1949年頃にアメリカにならい5月・第2日曜を『母の日』としました。
2019年に出会った、こちらの和菓子。
母の日にちなんだ花束をモチーフにした外郎製の和菓子です。
菓銘花束
店名本家玉壽軒
住所京都市上京区今出川通大宮東入元伊佐町262
電話(075)441-0319
2021
59

カーネーション

本日は『母の日』。
2018年に出会った、こちらの和菓子。
艶袱紗(つやぶくさ)と呼ばれる焼き皮でリンゴあんを包みカーネーションを表現したお菓子です。
菓銘カーネーション
店名二條若狭屋
住所京都市中京区二条通小川東入る西大黒町333-2
電話(075)231-0616
2021
510

落し文

初夏の季語である『ホトトギス』。
田植えが始まる5月頃に渡来する渡り鳥です。
『テッペンカケタカ』と独特の慌ただしい鳴き声で夏の到来を告げます。
そのホトトギスが夏の到来を告げる頃、地面には筒状に丸められた葉を見かけます。
その葉は、昆虫(オトシブミ)が卵を産んで葉を巻いて地面に落としたものです。
古(いにしえ)の人々は、その葉をホトトギスが落とした手紙に見立てて『ホトトギスの落し文』と呼びました。
2018年に出会った、こちらの和菓子。
そのホトトギスの落し文を表現したお菓子です。
卵をあえて表現をすることなく、情趣溢れた意匠に仕上げられています。
菓銘落し文
店名緑菴
住所京都市左京区浄土寺下南田町126-6
電話(075)751-7126
2021
511

ほのか

薔薇の花が玄関先で花開く時季となってきました。
薔薇と一言でいっても様々な品種がある事はみなさんもご存知だと思います。
正確な数は不明ですが、全世界には2万種以上も薔薇が存在しているそうです。
西洋のイメージが強い薔薇ですが、日本原種の薔薇も存在します。
私たちが思い描く薔薇のイメージとは様子が違いますが、『イザヨイバラ』、『ノイバラ』、『サクライバラ』等々・・・
万葉集の中では『うまら』と呼ばれ薔薇が登場しています。
『みちのへの茨(うまら)の末に延ほ豆のからまる君をはかれか行かむ(丈部鳥)』
2015年に初めて出会った、こちらの和菓子。
可憐に咲く薔薇の花を模った外郎製のお菓子です。
菓銘ほのか
店名茶寮 宝泉
住所京都市左京区下鴨西高木町25
電話(075)712-1270
2021
512

君影草

この時期、大きな葉の合間から伸びる花茎に白い小さなベルが連なったように花を咲かせる『鈴蘭(すずらん)』。
清楚で透明感のある初夏の香りは、古くから香水として用いられてきました。
2019年に出会った、こちらの和菓子。
その鈴蘭をモチーフにしたものです。
鈴蘭の異称である『君影草(きみかげそう)』。
その由来は、諸説ありますが、大きな葉に隠れるようにひっそりと咲くスズランの姿が、男性の影に寄り添う女性のようだったからだそうです。
鈴蘭の清楚なイメージが感じられるこなし製の和菓子です。
菓銘君影草
店名新町 日栄軒
住所京都市北区小山初音町61
電話(075)491-2204
2021
513

あやめ衣

2017年に出会った、こちらの和菓子。
初夏に咲く、あやめの柄の衣装を表現した外郎製のお菓子です。
菓銘あやめ衣
店名鶴屋吉信
住所京都市上京区今出川通堀川西入
電話(075)441-0105
2021
514

よそえ文

2015年に出会った、こちらの和菓子。
お菓子に詳しい方であれば、こちらの意匠を見て『落し文』という菓銘を思い浮かべられると思います。
『落し文』は初夏を表す季語としてよく使われます。
餡玉を葉がくるりと巻いたように包み、その葉の上に白い粒をあしらっています。
昆虫のオトシブミが卵を産んでその葉をクルクルと巻いて地面に落としたものを表現しているお菓子です。
昔は『落し文』という、密かに想う人に宛てた手紙を他人にわからないようにクルクルと巻いて道端に落とし渡したそうです。
菓銘よそえ文
店名京都鶴屋 鶴壽庵
住所京都市中京区壬生梛ノ宮町24
電話(075)841-0751
2021
515

葵草

2018年に出会った、こちらの和菓子。
双葉葵の異名である『葵草』を菓銘とているこなし製のお菓子です。
菓銘葵草
店名千本玉壽軒
住所京都市上京区千本通今出川上ル
電話(075)461-0796
2021
516

あやめ

2018年に出会った、こちらの和菓子。
無駄を省いてアヤメを表現したお菓子です。
菓銘あやめ
店名えん寿
住所京都市右京区太秦多藪町14-93
電話(075)432-7564
2021
517

なすび餅

2019年に初めて出会った、こちらの和菓子。
夏の京の食卓を彩る夏野菜の一つである『なすび』を模った、外郎製のお菓子です。
菓銘なすび餅
店名とらや(京都一条店)
住所京都市上京区烏丸通一条角
電話(075)441-3111
2021
518

古都の花

2017に出会った、こちらの和菓子。
日本の古来種であるヤマボウシを模った外郎製のお菓子です。
(都合により、しばらくの間、上生菓子の販売はしておりません。)
菓銘古都の花
店名長久堂
住所京都市北区上賀茂畔勝町97-3
電話(075)712-4405
2021
519

2014年に出会った、こちらの和菓子。
水が恋しくなりはじめた、この時季に合わせて涼しげに仕上げた薯蕷饅頭です。
菓銘
店名緑菴
住所京都市左京区浄土寺下南田町126-6
電話(075)751-7126
2021
520

薔薇

2018年に出会った、こちらの和菓子。
見頃を迎えた薔薇の花をモチーフにしたお菓子です。
菓銘薔薇
店名亀屋光洋
住所京都市左京区一乗寺払殿町17-12
電話(075)711-3764
2021
521

さつき花

2017年に初めて出会った、こちらの和菓子。
色あざやかな、5月を彩るつつじの花をモチーフにした焼皮製のお菓子です。
菓銘さつき花
店名鶴屋吉信
住所京都市上京区今出川通堀川西入
電話(075)441-0105
2021
522

あやめ

2018年に出会った、こちらの和菓子。
アヤメを表現したきんとん製です。
菓銘あやめ
店名茶寮 宝泉
住所京都市左京区下鴨西高木町25
電話(075)712-1270
2021
523

一雫

2017年に出会った、こちらの和菓子。
可憐な甘茶の花へゆっくりと落ちる一雫(ひとしずく)。
そのような情景を表現した上用製のお菓子です。
(都合により、しばらくの間、上生菓子の販売はしておりません。)
菓銘一雫
店名長久堂
住所京都市北区上賀茂畔勝町97-3
電話(075)712-4405
2021
524

青梅

初春に凛と咲き、春の訪れを知らせてくれた梅。
みずみずしい葉の中に、たわわに実った青梅を見ることができる時季です。
青梅の『青』は、熟していないという意味で用いられています。
2018年に出会った、こちらの和菓子。
外郎で青梅を模った和菓子です。
菓銘青梅
店名伏見駿河屋
住所京都市伏見区下油掛街174番地
電話(075)611-0020
2021
525

早苗

2016年に出会った、こちらの和菓子。
田植えを終えたばかりの風景を表現した、薯蕷(じょうよ)製のお菓子です。
菓銘早苗
店名亀屋良長
住所京都市下京区四条通油小路西入柏屋町17-19
電話(075)221-2005
2021
526

光の舞

2014年に出会った、こちらの和菓子。
淡く光る蛍が川辺を舞う情景を表現した外郎製のお菓子です。
菓銘光の舞
店名二條若狭屋
住所京都市中京区二条通小川東入る西大黒町333-2
電話(075)231-0616
2021
527

花菖蒲

2019年に出会った、こちらの和菓子。
茶巾絞りで花菖蒲を表現したこなし製の和菓子です。
菓銘花菖蒲
店名新町 日栄軒
住所京都市北区小山初音町61
電話(075)491-2204
2021
528

夏たより

2019年に出会った、こちらの和菓子。
夏の訪れを知らせてくれる枇杷の実を模った外郎製のお菓子です。
菓銘夏たより
店名亀屋良長
住所京都市下京区四条通油小路西入柏屋町17-19
電話(075)221-2005
2021
529

沢辺の蛍

2017年に出会った、こちらの和菓子。
清らかな川辺を舞うホタルを表現した葛製のお菓子です。
菓銘沢辺の蛍
店名千本玉壽軒
住所京都市上京区千本通今出川上ル
電話(075)461-0796
2021
530

蛍の宮

2017年に出会った、こちらの和菓子。
源氏物語に登場する人物より名付けられています。
蛍の優しい灯りのように優しさを感じる外郎製のお菓子です。
(都合により、しばらくの間、上生菓子の販売はしておりません。)
菓銘蛍の宮
店名長久堂
住所京都市北区上賀茂畔勝町97-3
電話(075)712-4405
2021
531

麦こがし

2019年に出会った、こちらの和菓子。
七十二候・麦秋至(むぎのときいたる)にちなんだものです。
こしあんを餅皮で包み、麦を炒って挽いた粉(はったい粉)をまぶした和菓子です。
菓銘麦こがし
店名緑菴
住所京都市左京区浄土寺下南田町126-6
電話(075)751-7126
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