本日のお菓子
2021
11

春慶

明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。
今年初めてご紹介するのは、京都の新年に相応しいお菓子です。
春の訪れを慶び、紅白の紐を末広にかけた意匠。
真っ白な薯蕷饅頭を割ると鮮やかな緑色(常盤色)に染められた餡。
一年中、緑の葉を絶やさない吉祥樹である常盤木にあやかっています。
2021年が皆様にとって佳き年となりますように!
菓銘春慶
店名老松
住所京都市上京区北野上七軒
電話(075)463-3050
2021
12

鈴の音

例年であれば、多くの露店が立ち並び参拝者で賑わう神社境内です。
今年は人出を避けて、初詣ではなく、昨年末に幸先詣をされた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
願うことはただ一つ、『どうか一日も早く、平穏な日々がおとずれますように。』
2014年に初めて出会った、こちらの和菓子。
鈴を模った練切り製のお菓子です。
願いが叶いますように!
菓銘鈴の音
店名嵯峨嘉
住所京都市右京区嵯峨広沢御所ノ内町35-15
電話(075)872-5218
2021
13

花びら餅

京都の正月には欠かすことができない『花びら餅』という祝い菓子があります。
近年では、京都以外の地域でも見かけるようになってきました。
京都では、松の内の1月15日まで見かけることができるお菓子です。
花びら餅は、平安時代の新年行事「歯固めの儀式」に由来するものです。
元日から三日まで、押鮎、猪、大根などの硬い食べ物を食べて長寿を願うというものです。
後に簡素化されて押鮎は牛蒡になり、お雑煮に見立てた白味噌餡をお餅で包むようになりました。
菓銘花びら餅
店名緑菴
住所京都市左京区浄土寺下南田町126-6
電話(075)751-7126
2021
14

根引松

三が日が終わりましたがいかがお過ごしでしたでしょうか。
例年のような晴れ晴れとした気分とはいかないのが正直な感想です。
一日も早く、平穏な暮らしとなることを願うばかりです。
京都では門松の原形とされる根引松(ねびきのまつ)が玄関先に飾られています。
2016年に出会った、こちらの和菓子。
その根引松の焼印が押された薯蕷製のお菓子です。
菓銘根引松
店名千本玉壽軒
住所京都市上京区千本通今出川上ル
電話(075)461-0796
2021
15

神の梅

初詣に多くの参拝者が訪れる北野天満宮。
言わずと知れた梅の名所です。
新年を迎える頃には、早咲きの梅がほころび始めます。
御祭神である菅原道真公がこよなく愛した梅。
その梅に霜が降りた様子を模ったこなし製の神々しい銘がついたお菓子です。
菓銘神の梅
店名老松
住所京都市上京区北野上七軒
電話(075)463-3050
2021
16

松がさね

松の葉は一年中、青々としているところから、古来より永遠の命、不老長寿の象徴として縁起の良い植物とされてきました。
新年を迎えたこの時期、玄関先に根がついたままの黒松と赤松を飾っている光景を見かけます。
この松飾りを『根引き松』と呼び、年神様をお迎えする依代として飾られます。
根が付いているものを飾るのは、根が着きますように、成長し続けるようにという願いが込められています。
2015年に初めて出会った、こちらの和菓子。
松の葉と幹の色合いを合わせた練切り製のお菓子です。
菓銘松がさね
店名聚洸
住所京都市上京区大宮寺之内上ル
電話(075)431-2800
2021
17

本日は今年初めての節句『人日の節句』。
七草粥を食べる日として、みなさんに親しまれている一日です。
2018年に出会った、こちらの和菓子。
芹(せり)・薺(なずな)・御形(ごぎょう)・繁縷(はこべら)・仏の座・菘(すずな)・蘿蔔(すずしろ)が七草。
その七草の一つ『菘(すずな)』をモチーフにしたお菓子です。
今年一年が無病息災でありますように!
菓銘
店名千本玉壽軒
住所京都市上京区千本通今出川上ル
電話(075)461-0796
2021
18

祝小槌

新春の一月に参拝するとご利益が増すと云われている『都七福神まいり』。
今では全国的になっていますが、京都は七福神発祥の地とされています。
その七福神とは布袋尊(萬福寺)、毘沙門天(東寺)、弁財天(六波羅蜜寺)、福禄寿神(赤山禅院)、寿老神(革堂)、ゑびす神(ゑびす神社)、大黒天(松ヶ崎大黒天)です。
本日(1月8日)より京都ゑびす神社では福笹の授与がはじまります。
2016年に初めて出会った、こちらの和菓子。
大黒さまには欠かすことができない小槌を模った練切り製のお菓子です。
菓銘祝小槌
店名笹屋吉清
住所京都市左京区下鴨東半木町67
電話(075)781-0904
2021
19

『鶴』は、長寿を象徴する吉祥の鳥として『鶴は千年』といわれ親しまれてきました。
古くは『たず』と呼ばれていましたが、平安時代以降に『つる』と呼ばれるようになりました。
2018年に初めて出会った、こちらの和菓子。
鶴を表現した上用饅頭です。
菓銘
店名日栄軒
住所京都市北区小山初音町61
電話(075)491-2204
2021
110

福寿草

元日草(がんじつそう)の名でお正月に好まれる『福寿草』。
旧暦の正月に開花することから、春一番新年を祝う花として福を招く、縁起の良い花とされてきました。
2018年に出会った、こちらの和菓子。
和菓子の世界でも新年に意匠化されます。
福寿草が花咲く様子を表現したきんとん製のお菓子です。
菓銘福寿草
店名游月
住所京都市左京区山端壱町田町8-31
電話(075)711-1110
2021
111

牛の春

2021年は『丑年』。
牛は天神様のお使いと言われています。
北野天満宮境内には、大小様々な横たわった牛の像が置かれています。
牛の像を撫でて願をかける、撫牛信仰が古くから人々の信仰を集めてきました。
その牛を模った外郎製のお菓子です。
菓銘牛の春
店名老松
住所京都市上京区北野上七軒
電話(075)463-3050
2021
112

ろう梅

私たちにとっては凍りつくような真冬の気候が続いていますが、動植物たちは少しづつ目覚めの準備をしているようです。
初春を告げる花のひとつである蝋梅(ろうばい)の蕾が膨らんできました。
花開くと蝋梅は、その名のとおり、花びらがまるで蝋細工でできているかのような変わった花です。
名前から梅の一種と思われがちですが、梅はバラ科サクラ属ですが、蝋梅はロウバイ科ロウバイ属で全く異なります。
その蝋梅の花から匂う甘い高貴な香りを楽しみにされている方も多いのではないでしょうか。
2018年に初めて出会った、こちらの和菓子。
その蝋梅をモチーフにした外郎製のお菓子です。
菓銘ろう梅
店名えん寿
住所京都市右京区太秦多藪町14-93
電話(075)432-7564
2021
113

福梅

梅の蕾が日を追うごとに膨らんでいます。
『百花の魁(さきがけ)』と呼ばれるように、梅は厳しい寒さに耐えて、春の訪れとともにもっとも早く咲きます。
旧暦のお正月は、立春のころに元日となるために、その年に一番早く咲く、おめでたい花とされ、新年を代表する花とされてきました。
2017年に初めて出会った、こちらの和菓子。
福々しい梅の焼印が印象的な可愛らしい薯蕷饅頭です。
菓銘福梅
店名千本玉壽軒
住所京都市上京区千本通今出川上ル
電話(075)461-0796
2021
114

薮柑子

常緑で赤い実をつけることから縁起物とされている『薮柑子』。
いにしえより日本人に愛されてきた植物でもあります。
その薮柑子は、『山橘(やまたちばな)』の呼び名で万葉集にも登場しています。
2019年に初めて出会った、こちらの和菓子。
その薮柑子をモチーフにした外郎製のお菓子です。
菓銘薮柑子
店名山もと
住所京都市左京区北白川東蔦町24-4
電話(075)707-8080
2021
115

結実

本来であれば本日(1月15日)は皇居・宮殿で『歌会始の儀』が開かれる予定でした。
今年は新型コロナウイルス感染拡大に伴い開催が延期となりました。
2021年のお題は『実』。
そのお題に合わせて作られたお菓子を勅題菓と呼びます。
毎年、初夏にかけてこちらのお店で販売される、夏みかんを使用した銘菓『夏柑糖』。
その夏みかんが実った様子を表現した、芋練りきんとん製です。
近年、様々な食物の収穫量が減ってきています。
この夏みかんもその一つです。
今年は豊作でありますようにと願いを込めて作られたお菓子です。
菓銘結実
店名老松
住所京都市上京区北野上七軒
電話(075)463-3050
2021
116

未開紅

2018に初めて出会った、こちらの和菓子。
まだ花開かぬ八重の紅梅。
梅の蕾に見立てたこちらのお菓子は『未開紅(みかいこう)』と呼ばれる、1月から2月にかけて見かけるお菓子です。
季節の移ろいを敏感に感じ取る和菓子の世界ならではの意匠ではないでしょうか。
白と紅の二色の襲(かさね)からは気品を感じます。
菓銘未開紅
店名茶寮 宝泉
住所京都市左京区下鴨西高木町25
電話(075)712-1270
2021
117

雪間草

2017年に初めて出会った、こちらの和菓子。
冬の間、一面を覆っていた雪がやわらかな陽の光を浴びて溶けはじめます。
そこに萌え出た草を上用饅頭で表現しています。
ほんのりと香るヨモギ。
春の訪れを一足早く感じられるお菓子です。
菓銘雪間草
店名緑菴
住所京都市左京区浄土寺下南田町126-6
電話(075)751-7126
2021
118

探梅

2017に初めて出会った、こちらの和菓子。
早咲きの梅を求めて探すことを『探梅(たんばい)』といい、俳句の世界では、冬の季語として扱われます。
その探梅を菓銘にした梅を模った道明寺製のお菓子です。
この時期らしく、氷餅をまぶして梅の花に雪が降り積もった情景を表現しています。
寒さの中に、春を感じるお菓子です。
菓銘探梅
店名長生堂
住所京都市左京区下鴨上川原町22-1
電話(075)712-0677
2021
119

水仙

花壇で清々しく咲いている水仙。
冬の季語である水仙は、別名を雪中花と言います。
雪の中でも咲くことからその名がついたそうです。
2016に初めて出会った、こちらの和菓子。
清楚な姿の水仙を外郎で表現しています。
菓銘水仙
店名山もと
住所京都市左京区北白川東蔦町24-4
電話(075)707-8080
2021
120

雪晴れ

本日(1月20日)から二十四節気では『大寒』。
寒さがさらに厳しくなり、1年で最も寒い頃です。
【三寒四温】という言葉のように寒い日が三日続くと、その後の四日は暖かくなります。
寒い中にも少しだけ春の気配を感じるられるようになる頃です。
2017年に出会った、こちらの和菓子。
薯蕷羹で葉牡丹を表現しています。
重なり合った葉が牡丹の花のように美しい姿。
紫色と青色(緑色)の氷餅と透明感が印象的なお菓子です。
(都合により、しばらくの間、上生菓子の販売はしておりません。)
菓銘雪晴れ
店名長久堂
住所京都市北区上賀茂畔勝町97-3
電話(075)712-4405
2021
121

梅の香

2016年に初めて出会った、こちらの和菓子。
新年を迎えてから2月下旬頃まで、多くの和菓子屋では梅にちなんだお菓子が店頭に並びます。
梅を模った、外郎製のお菓子です。
『梅の香』という菓銘から、梅の甘い香りを思い浮かべながらひと足早く、春を感じていただくことができるお菓子です。
菓銘梅の香
店名亀屋重久
住所京都市右京区谷口梅津間町
電話(075)461-7365
2021
122

陽だまり

この時期、陽だまりの中で過ごすひと時はとても幸せを感じます。
動植物も同じように幸せを感じているのかもしれません。
2017年に出会った、こちらの和菓子。
やわらかな陽射しをうけて咲き始めた福寿草の花を表現した焼皮製のお菓子です。
菓銘陽だまり
店名鶴屋吉信
住所京都市上京区今出川通堀川西入
電話(075)441-0105
2021
123

寒ぼたん

彩りの少ない真冬に一際鮮やかに咲く寒牡丹。
寒さの中、見るものの心を温める美しさがあります。
2016に初めて出会った、こちらの和菓子。
雪が少し乗った寒牡丹つぼみを練り切りで表現したお菓子です。
菓銘寒ぼたん
店名笹屋春信
住所京都市西京区桂乾町66-1
電話(075)391-4607
2021
124

冬の山路

雪化粧をした遥か遠くに見える山々。
抽象的な曲線で山並みを感じさせて、色合いで季節を表現する京菓子を代表する意匠の一つです。
雪を表現した『白』。
土の中から萌え出した草や芽などを表現した『よもぎ色』。
土の中では、確実に春へと向かって成長している季節の移ろい。
口の中でほんのり香るよもぎの風味。
春まであと少しです。
菓銘冬の山路
店名緑菴
住所京都市左京区浄土寺下南田町126-6
電話(075)751-7126
2021
125

霜紅梅

伝統を感じる和菓子をご紹介させていただきます。
百花の魁として古くから愛されてきた梅。
ひと足早く春の訪れを告げる花にうっすらと降りた霜。
その様子を梅の花を紅色の求肥で模り、霜をみじん粉で見立てた和菓子です。
正徳元年(1711年)に初めて世に出た、伝統を感じる和菓子です。
菓銘霜紅梅
店名とらや(京都一条店)
住所京都市上京区烏丸通一条角
電話(075)441-3111
2021
126

此の花

古今和歌集の「難波津に 咲くやこの花 冬ごもり 今は春べと咲くやこの花」から梅の花の別名である『此の花』。
こしあんを包んだ薯蕷製の和菓子です。
菓銘此の花
店名末富
住所京都市下京区松原通室町東入ル
電話(075)351-0808
2021
127

本阿弥

茶花として用いられる椿『加茂本阿弥』。
白い一重の花びらに黄色の雄しべ。
その気品のある姿から別名を『窓の月』と呼びます。
2018に出会った、こちらの和菓子。
まもなく花開く頃。
その様子を表現した、こなし製のお菓子です。
菓銘本阿弥
店名えん寿
住所京都市右京区太秦多藪町14-93
電話(075)432-7564
2021
128

梅香る

紅梅、白梅、そして萌ゆる緑が目に浮かぶ色合いのこなしの生地。
そこに梅の花をあしらい、梅の香りが漂ってきそうな雰囲気に仕上げられています。
梅の見頃が待ち遠しくなる和菓子です。
菓銘梅香る
店名鶴屋吉信
住所京都市上京区今出川通堀川西入
電話(075)441-0105
2021
129

下萌

冬の『静』から芽吹きの『動』へ。
やわらかな春の陽射しを浴びて雪解けが始まる大地。
厳しい冬を耐えた生き物たちが動き始める時季です。
新しい命が芽吹きはじめた情景を表現した、黒糖入りきんとん製です。
菓銘下萌
店名日栄軒
住所京都市北区小山初音町61
電話(075)491-2204
2021
130

雪うさぎ

2019年に初めて出会った、こちらの和菓子。
雪の上を自由に走り回るうさぎを表現した上用饅頭製のお菓子です。
温かいお茶と一緒にいただけば寒い冬も楽しくなることでしょう。
菓銘雪うさぎ
店名茶寮 宝泉
住所京都市左京区下鴨西高木町25
電話(075)712-1270
2021
131

初音

明日からは如月。
春の足音が近づいてきました。
2018年に出会った、こちらの和菓子。
その年に初めて聞いた鶯の鳴き声を『初音』。
春告鳥(はるつげどり)とも呼ばれる鶯は春の訪れを知らせてくれる代表的な鳥です。
寒い日々が続いていますが、もうすぐ二十四節気『立春』。
春のやわらな陽射しを想像してしまう外郎製のお菓子です。
匂やかな梅の花に鶯。
ひと足早い春をお菓子から感じてみてください。
菓銘初音
店名游月
住所京都市左京区山端壱町田町8-31
電話(075)711-1110

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